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ケシミンは、小林製薬が展開しているシミの生成を抑えて予防するシミ対策の製品シリーズです。
その名前から勘違いされがちですが、ケシミンにはシミを完全に消す治療効果があるわけではありません。
ケシミンの効果は 「シミのもととなるメラニンの生成を抑え、しみやそばかすを防ぐ」 ことです。
じっくりと時間をかけて今まで出来てしまったシミを少しずつ目立たないようにして、新しいシミができてしまうことを予防する効果があります。
ケシミンは、製薬会社である小林製薬が製造・販売している商品です。
化粧水からクリームにいたるまで、全製品が 「医薬品」および「化粧品」 ではなく 「医薬部外品」 のカテゴリに含まれています。
医薬部外品とは、厚生労働省が許可した有効成分が一定濃度で含まれているもので、医薬品のような治療効果はなく、あくまでも「予防」や「衛生」のために使うものが当てはまります。
医薬部外品は別名「薬用」と呼ばれることもありますが、お薬ではありません。
ケシミンの場合、「シミを薄くする」「シミを消す」といった効能ではなく、あくまでも「メラニンの生成を抑え、シミ・そばかすを防ぐ」という効能になります。
一方、化粧品の場合は医薬部外品よりも効果が穏やかで、肌を美化する、肌を健やかに保つなどの目的で使うものであり効能効果は標榜することができません。
ケシミンは化粧品ではなく医薬部外品であるため、国から認められた有効成分が含まれていて、シミに対する一定の効果が認められている商品ということになります。
また、医薬品や医薬部外品は、法律によって製造方法、保存管理などの守るべき品質の基準が厳しく定められています。
それだけでも医薬部外品は安全性の高い製品だと言えますが、有名企業である小林製薬の品質管理基準をクリアしていると考えるとより安心して使用できますね。
シミは年齢を重ねるごとに気になるもので、特に紫外線を多く浴びた後はシミが急に増えて慌てることも多いかもしれません。
もちろん化粧下地やファンデーション、コンシーラーを駆使すればシミを隠すことはできますが、スッピンになった自分の顔に自信が持てなくなる人もいるでしょう。
ケシミンはシミを完全に消すことはできませんが、メラニンの生成を抑えてシミ・そばかすを防ぐ効果があります。
毎日使い続けることでシミのできにくい肌を作ることができるので、シミをこれ以上増やしたくない方におすすめです。
また、ケシミンシリーズはクリーム以外にも化粧水、乳液、美容液などのスキンケアアイテムも揃っているので、本気でシミ対策したい方はフルラインで使うこともできます。
ケシミンはシミ対策のためのシリーズですが、そもそもシミはどうして出来てしまうのかを知ることが予防の第一歩になります。
ここでは、シミがどのような原因で発生するのかを解説していきます。
多くのシミは紫外線が原因です。
このタイプのシミは 日光黒子(にっこうこくし)、老人性色素斑 と呼ばれています。
人の肌は紫外線に当たると、肌を紫外線のダメージから守るために黒色メラニン色素を生成します。
肌の深いところで生成された黒色メラニン色素が肌の表面に移動したものが、いわゆるシミの正体です。
紫外線は季節によって量の変化がありますが、紫外線が少ないとされる冬でも紫外線は降り注いでいます。
紫外線によるシミを防ぐためには、季節を問わず常に紫外線対策を行うことが大切です。
また、肌が乾燥していると肌のバリア機能が低下し、ターンオーバーが滞ってシミの原因になると言われています。
肌がカサカサになっているのは炎症を起こす一歩手前の状態であるため、常に保湿することを心がけましょう。
※合わせて読みたい: 目的別おすすめの日焼け止め20選!日焼け止めで紫外線をカットし美肌を保とう
ニキビや虫刺され、ゴシゴシとこすったことなどにより起きた肌の炎症もシミの原因となります。
このタイプのシミは 炎症後色素沈着 と呼ばれています。
皮膚の炎症が引き金となってメラノサイトからメラニンが生成されて、色素沈着を起こします。
ターンオーバーが正常であれば薄くなることもありますが、ターンオーバーが遅れたり、紫外線を浴び続けたりすることでシミとなってしまうことがあります。
ケシミンシリーズで炎症後の色素沈着を抑える効果はメカニズム的には期待できますが、お薬ではないので炎症を抑える治療効果はありません。
特に炎症が起きている間は刺激になって悪化させることもあるので、専門医に相談してから使用してください。
なお、炎症は何かによる傷跡や火傷の跡のような外傷以外にも、普段の生活で軽い炎症が起きることがあります。
例えば顔や体を洗ったり、化粧水をつけたりする時にナイロンタオルやコットン、タオルなどで肌をゴシゴシとこすりすぎないようにすることが大切です。
洗顔後にタオルで水分を拭き取るときにも、ゴシゴシとせずに優しく押し当てるように拭き取るようにしましょう。
炎症を起こしているところに紫外線が当たるとシミになりやすいため、紫外線対策も大切です。
特にニキビ跡や傷跡があるときには、念入りに紫外線対策を行いましょう。
女性ホルモンのバランスが崩れることもシミの原因となります。
特に30代後半から50代の頃になると増えやすく、妊娠中やピルの服用中にも発生することがあります。
このタイプのシミは 肝斑(かんぱん) と呼ばれ、他のシミと違って顔に左右対称に発生することが特徴です。
肝斑を治すためにはトラネキサム酸という成分の治療薬が有効です。
肝斑の場合は残念ながらケシミンだけでは対応することが難しいですが、紫外線によるシミ対策は無駄にはなりません。
同時に他のシミと同じく紫外線対策をすることも心がけましょう。
実は紫外線や炎症のような外からの影響ではなく、遺伝的な要因によってできるシミもあります。
このタイプのシミは 雀卵斑(じゃくらんはん)、別名ソバカス と呼ばれています。
ソバカスは3歳くらいから目立ち始め、思春期あたりにピークを迎えます。
個人差はあるものの、思春期以降は少しずつソバカスが薄くなる方が多いようです。
ソバカスができやすい体質の方の肌は色が白く、紫外線に弱い傾向が強いために紫外線対策が重要となります。
しっかりと紫外線対策をすることにより、ソバカスが増えることや濃くなることを予防できると言われています。
ここまでシミの種類やその原因について解説してきました。
実際にシミを薄くして、できにくくするためにはどのような成分が有効なのでしょうか。
ここでは、シミ対策製品であるケシミンに含まれている有効成分をご紹介します。
ビタミンC誘導体はケシミンの全製品に含有されている有効成分です。
肌につけることによって角質層の奥まで浸透して、シミの原因であるメラニンの生成を抑えてくれます。
ビタミンCそのものにもメラニンの生成を抑える効果がありますが、熱に不安定であり、しかも肌から吸収されにくいという問題があります。
その欠点をカバーするために合成されたのがビタミンC誘導体であり、生体内では酵素により分解されてビタミンCに変わります。
正式な名称はLアスコルビン酸2-グルコシドという成分であり、ビタミンCの代わりに化粧品に非常によく用いられる成分です。
ビタミンC誘導体はメラニンの生成を抑えるだけではなく、出来てしまったメラニンの排出を促す作用があります。
他にも皮脂の分泌を抑える効果、肌をなめらかにする効果も知られています。
ビタミンC誘導体を含む製品:全製品
※合わせて読みたい: 【薬剤師が解説】ビタミンCは効能の宝庫!おすすめの摂取方法やコスメを徹底解説
抗酸化作用、血行を促進する作用がある脂溶性ビタミンの1種です。
ビタミンCとビタミンEを併用すると、抗酸化作用の相乗効果が期待できます。
肌に悪影響を与える活性酸素を抑える抗酸化作用により、肌状態を整えます。
また、血行促進効果によりくすみ改善にも効果があります。
製品にはトコフェロール酢酸エステルという名前で表記されています。
ビタミンEを含む製品:ケシミン美容液、ケシミンクリーム、ケシミンクリームEX
コケモモに含まれている、美白有効成分です。
メラニンを生成するチロシナーゼという酵素の働きを阻害するため、美白効果があるとされています。
アルブチンを含む製品:ケシミンクリームEX
小林製薬が独自に開発した保湿成分です。
ホオノキエキスとプルーン酵素分解物を肌の保湿のために最適なバランスで処方した成分は、シミの大敵である乾燥からお肌を守ってくれます。
バージニアホワイトを含む製品:ケシミンふきとりしみ対策液、ケシミン浸透化粧水、ケシミンクリーム、ケシミンクリームEX
中国伝統の植物である、アルピニア・カツマダイという植物の種子から抽出した成分です。
メラニンブレーキシステムであるPLD1シグナルを活性化してメラニンの生成を抑えます。
メラニンの生成を抑制する作用(美白作用)と保湿作用があるとされています。
アルピニアホワイトを含む製品:ケシミン美容液
ここからは、実際にケシミンにはどのような製品があるのかをご紹介します。
なお、ケシミンの効果をより実感するためにはライン使いをするのが理想ですが、まずは1つ使ってみるだけでもシミを改善・予防に一役買ってくれることでしょう。
化粧水を塗る前に使用する、ふきとりタイプの化粧水です。
ターンオーバーの乱れで蓄積してしまった角質層をやさしく除去できます。
コットンにたっぷりと染み込ませて、顔全体を優しくふきとるようにして使用しましょう。
シミ対策液が古くなった角質を優しく取り除き、有効成分であるビタミンC誘導体を角質層の奥まで浸透させやすい状態に整えてくれますよ。
他のケシミンシリーズの前に使うことで、有効成分の浸透を高めてくれるのでライン使いがおすすめ。
ふきとる時はソフトタッチを心がけて、ゴシゴシこすりすぎないようにしてくださいね。
参考価格:1,296円(税込)
内容量:160ml
シミ対策成分であるビタミンC誘導体だけでなく、保湿成分であるバージニアホワイトがたっぷり含まれている薬用化粧水です。
もちろんビタミンC誘導体と保湿成分のヒアルロン酸も配合されています。
乾燥もシミができる原因となるため、化粧水を使ってしっかりと保湿することが大事です。
ケシミン浸透化粧水にはとてもしっとり高保湿タイプ(商品名:ケシミン液D)、しっとりもちもち肌(商品名:ケシミン化粧水A)、さっぱりすべすべ肌(商品名:ケシミン化粧水B)の3タイプが用意されています。
乾燥肌の方は高保湿タイプ、脂性肌ならしっとりもちもち肌かさっぱりタイプのように、また夏はさっぱりタイプ、冬は高保湿タイプのように、肌質や季節に合わせて、好みのタイプを使い分けられるところも魅力ですね。
価格:1,320円(税込)
内容量:160ml
※合わせて読みたい: おすすめの化粧水15選!保湿・プチプラ・美白などの条件別に化粧水をご紹介
化粧水の後に使用する、うるおいを守りつつシミも防いでくれる乳液です。
シミ対策成分のビタミンC誘導体が含まれているのはもちろん、保湿成分であるヒアルロン酸が肌を乾燥から守ってくれます。
乳液は化粧水、美容液の後のタイミングで使うのがおすすめ。
シミから肌を守るために、季節を問わずしっかりと保湿をするように心がけたいですね。
価格:1,320円(税込)
内容量:130ml
※合わせて読みたい: 【薬剤師が解説】乳液の選び方と効果的な使い方とは?おすすめの乳液も紹介
角質層の奥までしっかりと浸透して、シミを予防してくれる美容液です。
美容液は化粧水の後、乳液の前に顔全体に優しくなじませて使用すると良いでしょう。
ケシミン美容液はビタミンC誘導体の他に保湿成分であるアルピニアホワイトとヒアルロン酸を含み、肌全体をしっかりと保湿しながらシミのケアもしてくれますよ。
化粧水、乳液だけでもシミ対策は可能ですが、より効果を高めたいならば有効成分を高濃度に含む美容液は外せないアイテムです。
参考価格:1,382円(税込)
内容量:30ml
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じっくりと角質層の奥まで浸透し、メラニンの生成を抑えてくれるクリームです。
ケシミンクリームは有効成分のビタミンC誘導体の他、血行を促進する成分であるビタミンEや保湿成分であるバージニアホワイトも含んでいます。
サイズは小さめですが少量つけるだけで伸びが良いので十分に使うことができます。
お手入れの最後にシミが気になる部分へ優しく塗りこむように使用すると良いでしょう。
とても伸びが良いため、顔全体に薄く塗り広げて化粧下地やナイトマスクとして使うことができます。
ただし、化粧下地として使用する場合は、紫外線カット効果がないことに注意してくださいね。
価格:1,980円(税込)
内容量:30g
ケシミンクリームよりもさらに高濃度に有効成分が含まれているシミ対策クリームです。
ケシミンクリームEXはシミ対策の有効成分であるビタミンC誘導体とアルブチンをダブル配合した、プレミアム処方が特徴です。
EXクリームは集中ケアに適しています。
軟膏のようなテクスチャでかなり密着感が強いため、顔全体に広げるよりもお手入れの最後にシミが気になる部分に塗って使用すると良いでしょう。
まずはごく少量から使用し、使用量を調整することをおすすめします。
参考価格:1,794円(税込)
内容量:12g
今まで出来てしまったシミを薄くし、これからできるシミを予防してくれるケシミンシリーズ。
そんなケシミンシリーズの効果を最大限に生かすためには、製品のライン使いが効果的です。
まずは拭き取り化粧水で古い角質をしっかり拭き取り、シミ予防成分が浸透しやすい状態を作ります。
その後、化粧水をしっかり浸透させ、美容液で潤いを補給し乳液でしっかりとふたをします。
最期に気になる所にケシミンクリーム(もしくはケシミンクリームEX)を塗れば完成です。
全体的にとても伸びが良いため、シミ対策製品としてはコスパが良いと評判です。
ケシミンはその名の通り、シミ対策に特化した医薬部外品です。
ただし、ケシミンを使っているだけでは今までできたシミを薄くすること、そして今後できてしまうシミを完全に防ぐことはできません。
シミができないように日頃から気を付けつつ、アフターケアやデイリーなケアとしてケシミンシリーズを活用すると良いでしょう。
日焼け止めを塗ったり日傘をさしたりして、可能な限り紫外線のダメージを避けることがシミ対策の基本になります。
シミが出来しまってからではなく、シミ予防としてケシミンシリーズを有効活用して、透き通るような肌を目指してくださいね。
監修:薬剤師 笹尾 真波(ささお まなみ)
大学院卒業後、某内資系製薬企業にて市販薬の企画開発・マーケティングなどに携わる。
その後、都内大型門前病院前のドラッグ併設調剤薬局にて、調剤業務および市販薬のバイヤー・在庫管理・販売にも携わる。
その他、サプリメント・ハーブやオーガニックコスメ販売にも従事する。
また、外資系製薬企業にてDI業務、学術情報部門にて糖尿病や免疫関連の学術情報の検索および情報提供にあたる。
現在は非常勤薬剤師として調剤薬局で勤務する傍ら、正しい薬の使い方や医療情報、美容関係の情報提供に務める。
最終更新日 : 2021/01/22
公開日 : 2019/06/26