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「裁縫はセンスが必要な上級者向けの趣味」と思ってしまう方、意外と多いのではないでしょうか。
学生時代に家庭科の授業で勉強して以来、針と糸を手にしていない方もたくさんいるかと思います。
しかし、そこまで難しく考える必要はありません。
裁縫は趣味のひとつですが、普段の生活に使える便利な技術でもあるんです。
例えば、服の裾がほつれたりシャツのボタンが取れたりしたとき、基本の縫い方を知っていれば焦ることなくスムーズに対処できます。
外出しているときや自分しか対応できないいざというときにも、裁縫の技術は役立つのです。
ぜひこの機会に裁縫の基本を覚えてみてくださいね。
裁縫初心者さんは、まず基本の道具を揃えるところから始めましょう!
生地を縫う・糸を切るなど基本的な作業に欠かせない裁縫道具と、持っておくと便利なアイテムをご紹介します。
手芸専門店だけでなく、100円ショップなどで気軽に購入できるものがほとんどなので、まずは一式揃えてみてくださいね。
裁縫の主役とも言える「縫い針」は、初心者さんが最初に揃えたい基本の裁縫道具。
縫い針には洋裁用の「メリケン針」と和裁用の「和針」の2種類があり、それぞれ糸を通す穴や先端の形が異なります。
メリケン針は1〜12号とタイプがあって、数字が小さいほど長く太い形状をしています。
一方、和針は「四ノ二」「四ノ三」のように記されており、前の数字が太さ、後ろの数字が長さを表しているのです。
どちらも種類が多いので、初心者さんはまずメリケン針の「長針」と「短針」の2本を購入してみましょう。
厚手の生地には太い針が、薄い布地には細い針が向いているので、自分が作りたいものに合わせて使い分けられます。
縫い針を買うときは、裁縫をするときに針を置く「ピンクッション」も一緒に揃えてくださいね。
「糸」も裁縫に欠かせない基本道具のひとつなので、縫い針と一緒に購入しておきましょう。
板に巻かれている手縫い用の「手縫い糸」、ロール状に巻かれている「ミシン糸」、刺繍に使う「刺繍糸」などの種類があります。
種類によって糸の撚り方が異なり、手縫いにミシン糸を使うと絡みやすいなどのトラブルが起きてしまうので、用途に合わせたタイプを選ぶのが基本です。
手縫い糸には、太いものから細いものまでさらに細かく種類がありますが、裁縫初心者さんは「細口〜普通地用」を選ぶのがおすすめ。
使い勝手がよく、様々な厚さの生地に対応できますよ。
糸の色は、使う布の色に合わせて選ぶのが基本です。
白や生成りなど明るい色合いの布には生地より少し明るめの糸を、黒やグレーなど暗い色の生地には布よりも暗めの色を選ぶと、仕上がりがグッと綺麗になります。
裁縫用に作られた「はさみ」も、基本の裁縫道具として忘れてはいけない必須アイテム。
画像の左側は布を裁断する「裁ちばさみ」、右側は糸を切る「糸切りばさみ」です。
どちらもスパッとスムーズな切れ味が特徴で、布や糸をほつれさせることなくきれいに切れます。
初心者さんはそれぞれ1つずつ揃えて、用途に合わせて使い分けましょう。
裁ちばさみや糸切りばさみを布や糸以外のものを切るのに使うと、切れ味が悪くなってしまうので注意してくださいね。
「マチ針」は、手縫いをするときに縫う位置がずれないように押さえておく裁縫道具です。
裁縫初心者さんにとって、ラインに合わせてまっすぐ縫い進めるのは意外と難しいもの。
マチ針を使えば、縫い目がガタガタしたり布がずれたりせず、きれいに縫えます。
マチ針は縫うラインに対して垂直向きに、布の両端に打ってからその間に一定の間隔で数ヶ所打つのが基本です。
手芸店などでは、数本〜数十本ほどまとめてセットで売っている場合が多いので、チェックしてみてくださいね。
「メジャー」は、作りたいアイテムに合わせて生地を採寸するときに活躍する基本の裁縫道具です。
飾りつけのレースや縁取りのバイアステープなど、布以外の素材をカットするときも便利に使えます。
竹製やプラスチック製のものさしなどもありますが、画像のような巻尺であれば大きなアイテムの採寸にも使えて、裁縫箱にコンパクトに収納できますよ。
生地を採寸するときはメジャーを少し長めに出し、ピンと張った状態で重しなどで押さえながら使ってくださいね。
「チャコペン」は生地にしるしつけをする布用のペンで、布の採寸や縫い目の位置、レースやワッペンなどをつける場所の目安をしるしておけます。
ブラシでこすって落とせるペンシルタイプや、水で洗うとインクが落ちる水性のペンタイプなど、いくつか種類がありますよ。
ペンシルタイプはウールなどの厚手の生地に、ペンタイプはコットンなどの薄い生地に向いているので、生地に合わせて使い分けるのがおすすめです。
ご紹介した基本の裁縫道具のほかに、次のようなアイテムもチェックしておきましょう。
これらは必須アイテムではないですが、繊細な作業をするために持っておくと便利です。
本格的に裁縫を趣味にして、凝った作品作りにチャレンジしたい方は必見ですよ。
裁縫初心者さんは、基本の裁縫道具の6つに加えて、少しずつ揃えるようにしてください。
基本の裁縫道具を揃えたら、次は縫う工程にチャレンジしてみましょう。
ここでは、裁縫初心者さんが最初に覚えておくべき、基本の縫い方をご紹介します。
裁縫に使う基本的な縫い方さえ覚えておけば、簡単な小物作りができます。
指先に気を付けながら、実践してくださいね。
裁縫における基本の縫い方でまず覚えておきたいのは、「玉結び」と「玉留め」です。
この2つは、どのような縫い方やアイテム作りをするときも、縫い始めと縫い終わりに必ず行うとても大切な工程なので、しっかりマスターしましょう。
(1)縫い針に通した糸の先端をそろえて持ち、人差し指に1周巻きつける
(2)糸を撚り合わせるイメージで人差し指を矢印の方向にスライドさせ、指から糸の輪を抜く
(3)輪が重なっている部分を中指で押さえながら矢印の方向へさらに引いて、固い結び目を作る
(4)完成!
(1)縫い終わりの目の上に縫い針を縦向きにセットし、2〜3周ほど糸を巻きつける
(2)親指で巻きつけた糸を押さえながら、縫い針を上の方向に引き抜く
(3)完成!
なみ縫いは、手縫いで裁縫をするときの最もベーシックな縫い方です。
基本的にどんなアイテムを作る際も必ず使われるやり方なので、裁縫初心者さんはしっかり手順をマスターしておきましょう。
(1)縫い合わせる生地の表側から縫い針を刺す
(2)(1)の状態のまま、今度は生地の裏側から表側に向かって縫い針を刺し、糸を引き出す
(3)(1)と(2)を繰り返して完成!
縫い目は0.3〜0.4cmほどの幅を目安にすると、より美しく頑丈な縫い方ができます。
半返し縫いは、縫い目の半分の幅で返しを入れながら縫い進める、裁縫における基本の縫い方です。
表側から見える縫い目はなみ縫いに似ていますが、裏側から見ると1本の線でつながっているように見えます。
なみ縫いよりも頑丈な仕上がりになるので、厚手の布を縫い合わせるときなどに活用できますよ。
(1)縫い針を生地の表側から刺し、0.5cmほど縫い目をとって再度表側へと引き出す
(2)1針目の半分くらいの幅を戻った位置に縫い針を刺す
(3)(2)の位置から生地の裏側を通り、(1)の縫い目と同じ幅をとって、再度縫い針を表側へ引き出す
(4)(1)〜(3)を繰り返して完成!
裏側はこんな感じ!
本返し縫いは、1針縫うごとに1目分返しを入れながら縫い進めるやり方です。
半返し縫いの倍の幅を返すため、より頑丈な縫い方と言えます。
バッグやポーチの底面部分を本返し縫いで行うと、たくさん荷物を入れてもほつれにくく丈夫な仕上がりになりますよ。
(1)縫い針を生地の表側から刺して、0.5cmほどの幅をとったら再度表側へ引き抜く
(2)1針目の幅を戻り、(1)で最初に縫い針を刺した位置付近に縫い針を刺す
(3)生地の裏側を通り、(1)と同じ縫い目の幅をとって、再度縫い針を表側に引き抜く
(4)(1)〜(3)を繰り返して完成!
裏側はこんな感じ!
まつり縫いにはいくつか種類がありますが、こちらの縫い方は「たてまつり」と呼ばれています。
折り返した生地を本体の生地に縫いつけるときに使う縫い方で、表側に見える縫い目の幅がごく小さいのが特徴です。
ズボンなどの裾上げで布がほつれないように頑丈に留めつけたり、アップリケやパイピングの縁を縫ったりするときに活躍してくれます。
他の縫い方と比べて少し複雑ですが、縫い目を最小限にしたいときに便利なので、裁縫初心者さんもぜひ覚えてくださいね。
(1)折り返した生地の裏側から縫い針を刺し、表側へ引き抜く
(2)(1)で引きぬいた位置から、すぐ下にある本体の生地に対して、1〜2本ほど生地の織り糸をすくうように縫い針を通す
(3)(2)の位置から左斜め下方向に縫い針を向け、折り返した生地の折山に針を刺す
(4)(1)〜(3)を繰り返して完成!
裏側はこんな感じ!
基本の縫い方を練習したら、いよいよ覚えた縫い方を活用して実際に小物作りに挑戦してみましょう。
裁縫初心者さんも作りやすい、手縫い小物を3つピックアップしました。
1枚の布を折りたたんで縫い合わせるだけなど、簡単な作り方でコツさえつかめばどれも気軽に作れるので、ぜひチャレンジしてみてくださいね。
裁縫初心者さんにぜひ作ってほしいハンドメイドアイテムひとつ目は、「コースター」と「ランチョンマット」です。
好みの生地を2枚、正方形や長方形に裁断して縁をぐるりと縫い合わせるだけで、パパッと簡単に作れます。
まっすぐなラインを縫うのが基本なので、すべて「なみ縫い」で仕上げられますよ。
裁縫に慣れてきたら、丸い形のコースターにしたり、複数の小さな布を縫い合わせてパッチワーク風にしたりと、自由自在のアレンジも楽しめます。
レースやボタンなどで飾りつけをするのもおしゃれですね。
「ボックスティッシュケース」も、裁縫初心者さんがチャレンジしやすいハンドメイドアイテムです。
箱をすっぽり包み込むような被せるだけのデザインであれば、好みの布を1枚用意するだけで簡単に作れます。
すべて直線縫いで、縫う位置も両端とティッシュを抜き取る口の部分だけと少ないので、お休みの日のちょっとした合間時間に裁縫を楽しめますよ。
コースターやランチョンマットと同じく、裁縫に慣れてきたら口にレースをつけたり、紐をカバーの外側に縫いつけて壁掛け用にしたりと、好みの仕様にアレンジできます。
※ティッシュケースの関連記事: 布1枚で簡単!おしゃれなポケットティッシュケースの作り方♪
ある程度基本の縫い方や小物作りに慣れてきた方は、上級編の「ブックカバー」作りにチャレンジしてみてはいかがでしょうか。
本の外側にくる「表布」と内側にくる「裏布」、2枚の布を折りたたみながら縫っていくため、ほかの2アイテムと比べると作り方は少し複雑です。
ただ、縫い方は基本的にすべて「なみ縫い」で完結するので、じっくり時間をかけながら裁縫を楽しみたい方にもってこいですよ。
レースをはさんだりモチーフやアップリケをつけたりと、こちらもアレンジは無限大です。
お気に入りの本に手作りのブックカバーをかけて持ち歩けば、ちょっぴり贅沢な気持ちになれそうですよね。
※ブックカバーの関連記事: おしゃれなブックカバーの作り方!紙袋・フェルト・布製まで一気に紹介
手芸専門店などでは、裁縫初心者さん向けに縫い針やはさみなど基本の裁縫道具がセットになった商品が販売されています。
裁縫に必要なものをまとめてそろえられるため、まだ手元に裁縫道具がない初心者さんは必見です。
商品によってセット内容が異なるので、ご自身の使い方や裁縫する頻度などに合わせて選んでくださいね。
収納しやすい裁縫セットをお探しの方には、ポーチ型デザインがおすすめです。
縫い針や縫い糸、はさみなど8点の裁縫道具がセットになっており、すべてポーチに入れて保管できます。
スリムなポーチはバッグにも入れやすいため、裁縫道具を携帯したい方にもうってつけです。
ミニマムなデザインですが、糸通しやリッパー、チャコペンなどもそろっているので、裁縫初心者さんも気軽に小物作りを楽しめます。
価格も比較的リーズナブルなため、まずは手軽なセットから購入したい方にぴったりです。
価格:1,418円(税込)
セット内容:8点(ピンクッション、ステンレスはさみ、自動巻メジャー、チョークペンシル、手縫い糸、ニードルセット、リッパー、糸通し)
ケースサイズ:約横85×縦130×厚さ35mm
こちらの裁縫セットは、縫い針や縫い糸のほか、糸切りばさみや糸通しなど6つの裁縫道具がセットになっています。
裁縫に使う必要最低限の道具がそろっているので、緊急のボタンつけや服のほつれ直しなどをするときも、活躍してくれますよ。
丸いケースのデザインも個性的で、フタは十字に糸を重ねたボタンのような可愛らしい形をしています。
直径約13cmとコンパクトなサイズで、引き出しや棚の空いているスペースにもすっきり収納できるので、ひとり暮らしの方にもぴったりです。
価格:2,178円(税込)
セット内容:6点(ぬい針セット<24枚>、縫い糸18色、はさみ、糸通し、指ぬき、巻き尺)
ケースサイズ:直径13cm×高さ6.5cm
必要な裁縫道具をしっかりそろえたい方には、こちらのシンプルな裁縫セットがぴったりです。
縫い針や裁ちばさみなど10点の基本的な裁縫道具が入っており、どれも無駄なく使えて実用性に優れています。
白色の半透明ケースは清潔感のあるデザインで、フタを閉じていても中に何が入っているのかがよく分かる仕様です。
内部は取り外しできるトレーがついていて、細かく仕切られているため、裁縫道具が散らかることなくすっきり整理整頓できます。
価格:3,300円(税込)
セット内容:10点(裁ちはさみ<18cm>、握りはさみ、リッパー、紐通し、チョークペンシル、糸通し、糸セット、針セット、オートメジャー<1m>、ピンクッション)
ケースサイズ:W約150mm×H約205mm×D約55mm
必要な裁縫道具や縫い方など、裁縫の基本についてご紹介しました。
今まで裁縫に苦手意識があった方も、実は身近でチャレンジしやすいことが分かったのではないでしょうか。
センスが問われそうなイメージもありますが、本当に覚えるべき縫い方やテクニックは意外と少ないものです。
趣味の範囲で気軽に楽しむのであれば、老若男女問わず気負いなくチャレンジできます。
ぜひ、ご紹介した裁縫の基本をチェックして、新たな趣味として普段の生活の中に裁縫を仲間入りさせてみませんか?
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最終更新日 : 2022/04/08
公開日 : 2022/04/08