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羊毛フェルトの扱いに慣れてきたらトライしてみたい作品とその作り方
羊毛フェルトは、ウール100%の天然素材の羊毛やアクリル羊毛を、フェルティングニードルと呼ばれる特殊な針を使い、羊毛を絡めながら刺し固めて成型していく手芸方法のひとつです。
別名ニードルフェルトとも呼ばれています。
もふもふとした素材感にも癒されるのが、羊毛フェルトの特徴ですよね。
マスコットやアクセサリー、インテリアにしてみたり、実用も兼ねたものも作れる、自由自在に楽しめるハンドメイドです。
羊毛フェルトでクラフトをするために必要最低限の道具が入っているキットは、100円ショップでも販売されているほど。
初めてトライするにはハードルが低くちょうど良いです。
ただ、羊毛フェルトが初めての方は、何から揃えていいのか分からないですよね。
ここからは、初心者さんにも分かりやすく、気軽に揃えられるキットを必要な道具と共に解説していきます。
まずはベースになる羊毛です。
作りたい作品に合わせて、色や素材を選んでいきましょう。
初めて作るには、1色づつ揃えるのも大変なので、数色の羊毛フェルトが入ったこのようなキットを用意することをおすすめします。
これだけあると色々な作品に挑戦できますよ。
こちらも必要不可欠な道具のひとつです。
このニードルと言われる針をフェルトに刺すことによって、針の先端の特殊な凸凹に繊維が絡み、何度も刺すことで、フェルトが固まって成型されていきます。
ニードルにも種類があり、「普通・レギュラー」「極細」などがあり、用途によって変えると良いでしょう。
普通の細さのニードルは、基本刺し固めていくのに適しています。
極細のニードルは、パーツを繋ぎ合わせていく際や仕上げに最適です。
作っていくと分かるのですが、ニードルの細さにも好みがあり、筆者は基本的に中綿を使うときはレギュラーを、刺し固めていくときは極細を愛用しています。
ニードルは斜めに刺したり、負荷がかかると簡単に折れてしまうので、充分注意してください。
細くなれば細いほど、注意が必要です。
折れてしまったり、複数本使う場合があるので、予備のニードルも数本用意しておきましょう。
ニードルの使い方には、1本使いや複数本を使う場合があり、複数本の場合は広い面を刺し固めるのに時短に繋がります。
こちらは、ペンタイプの複数本のニードルです。
ペンタイプのホルダーがなくても充分に使えますが、数本のニードルを持って刺すのは慣れるまで難しいので、初心者の方にはこちらのペンタイプをおすすめします。
もちろん、1本の場合でもペンタイプは使いやすいので、お好みで選んでみてくださいね。
このスポンジマットの上で作業していくため、必ず用意してください。
ニードルが折れないよう、作品の仕上がりが良くなるために必要です。
しかし、ニードルを深く刺しすぎるとマットも貫通してしまうので、ニードルが折れてしまったりテーブルを傷つけないよう注意してください。
消耗品なので、スポンジがへこんできたら取り替えましょう。
上記のように、1つずつ準備するのは初心者さんには正直大変ですよね。
羊毛フェルトをすぐ始められるキットを購入するのがおすすめです。
これだけあれば、充分すぎるほど揃っています。
まずは作ってみるのが一番です。
ここからは、羊毛フェルトを使ったクラフト方法を解説していきます。
このフェルトボールを作っておくと色々なものに使えます。
例えば、こんな風にディスプレイとして散りばめて飾ってみたり、糸を通して繋げていきオーナメントにも使えます。
小さめのボールを作れば、イヤリングやピアス、ブレスレットなどの手作りアクセサリーの材料にも。
フェルトボールは、羊毛フェルトを使ったクラフトの基本中の基本が凝縮されている作品です。
初めに覚えておけばこの先にも応用できるため、まず初めに作ってみましょう。
羊毛フェルトの束から、少しづつ繊維に沿って、少量を引き抜いて取っていきます。
無理矢理は引き抜かずに、ゆっくり優しく取っていきましょう。
フェルトを広げ、端の方から少しずつ丸めてニードルを刺していき、徐々に周りのフェルトを包んでいくように寄せながら丸くします。
フェルトボールの場合、手のひらで丸めてボール状にしてから刺していってもやりやすいので、いずれかやりやすい方でやってみましょう。
ニードルをフェルトに刺すときは、垂直にニードルを刺していかないとニードルが折れやすくなるので注意してください。
刺すごとにフェルトのかさは減っていくので、目標の大きさになるように1と2を繰り返して、サイズの調節していきます。
ニードルを刺していくと段々フェルトが硬くなっていきますよ。
丸く整えば完成です。
このようにまとめて作っておけば、色々なものが作れます。
アレンジを加えれば、世界でひとつのフェルトボールも出来るので、ぜひトライしてみてください。
こちらも初心者さんにおすすめの作り方。
何を作っていいか迷うことがありますが、そんな時に使ってみて欲しいのが、お菓子を作る際に使うクッキー型です。
これがあればモビールにしてみたり、裏に金具を付けてブローチやヘアアクセサリーにもアレンジできますよ。
クッキー型に羊毛フェルトを詰めていきます。
この時、2〜3種類のフェルトを混ぜて入れると、綺麗な模様が出て素敵です。
型にニードルが当たらないように注意しつつ、刺していきます。
希望の厚さになるまで、フェルトを足しながら固めていきましょう。
固くなってくれば、型から外して仕上げていきます。
仕上げは極細のニードルの使用をおすすめします。
このままだと側面が固まっていないので、サイドも少し刺します。
その際、指を刺してしまわないよう気を付けてください。
こちらは糸で繋げパールビーズを付けて、縦の星のオーナメントにしています。
星の大きさや色味をを変えてみてもおしゃれに仕上がりますね。
手持ちのクッキー型や、100均の季節モノの型を使っても便利です。
簡単なものが出来るようになると、もう少し実用的なものにもトライしてみたくなりますよね。
実は、羊毛フェルトで可愛い掃除用品も作れるんです。
羊毛フェルトは、ウール素材だけではなく、アクリル素材の羊毛もあります。
こちらのアクレーヌは繊維にミクロ単位で溝があるので、洗剤がなくても汚れが落ちる「エコたわし」が作れるんです。
まとまりも普通のフェルトよりも早い印象です。
キッチンや洗面所に置いておくと、アクセントにもなりますよね。
大きいものを作れば、ホコリ取りにも使えるので、可愛いかつ便利グッズとなります。
作りたいものを絵を描いてみましょう。
見本を見ながらでもいいのですが、サイズ感を確認するためにも描いてみるのをおすすめします。
もちろん、ざっとで構いません。
作品の大きさを考えて、絵よりもフェルトを大きめに合わせ、フェルトボールの要領でチクチクしていきます。
固めていくと圧縮されていくので、その都度、フェルトを足していってください。
広い面はニードル複数本で刺し固めると楽ですよ。
側面を刺し固める場合、指を刺してしまう場合があります。
専用の指サックをしていても良いのですが、そういう時に便利なのが段ボール紙です。
適度なサイズに段ボール紙を切り、ある程度裏表を刺し終えたフェルトを段ボール紙で挟み、側面を刺し固めていきましょう。
このように、それぞれのパーツを揃えましょう。
これを組み立てて(ジョイントして)いきます。
ジョイントをするとき、方向を間違えたり変な力が入ると、ニードルが折れてしまいやすいので注意しながら刺してください。
こういう細かい作業の場合、ニードルは極細を使っていきましょう。
しっかり固定するためには左右前後、斜めから刺していくときっちりジョイントできます。
フェルトを少し引っ張ってみたり、ちゃんとジョイント出来ているかを確認しましょう。
順番は下記の通りです。
これで完成です。
人目に触れるような洗面所に置いて、お掃除にもアクセントにも使ってほしい作品です。
インテリア用にもストラップにしても可愛いスイーツシリーズの「ドーナツ」は、幼稚園や保育園のバザーに出すと、即完売してしまうハンドメイドのひとつ。
普段のお子さまのおままごと用にもピッタリで、おうちのコーナーの一角に飾っても目を引きますよ。
少し大きめの作品を作る場合、カラーの羊毛フェルトだけでは足りなくなってしまったり、正直もったいないと感じることがあります。
そこで、こちらの中綿を芯として使っていきます。
大きいマスコットを作る場合も、中にワイヤーとこの中綿を使い、芯を作っていくことがあります。
揚げる前のドーナツの生地みたいですね。
このわたわたは綿状なので、フェルトを引き抜くという感覚よりは、綿をちぎるような感覚かもしれません。
これで芯になる中綿が完成です。
ドーナツのベースの色になる羊毛フェルトを、中綿の上に広げて刺し固めていきましょう。
包んでコーティングしていくようなイメージでやってみてください。
色が透けるようなら再度重ねていきます。
本物のドーナツのように、デコレーションをしていきましょう。
こちらはチョコレートをコーティングしたドーナツのイメージなので、そのように好みのチョコレート色の羊毛フェルトを重ねていきます。
やはり、見本がある方がデコレーションの加減が分かりやすいです。
ドーナツの写真を見本にしても、リアルで美味しそうに仕上がるかもしれません。
ヘアゴムやヘアピンのパーツを使えばヘアアクセサリーになり、磁石や木製ピンチにくっつければ可愛いマグネットやクリップにもなります。
ストラップのパーツもつけると用途が増えますよね。
フェルトなので縫い付けることも可能です。
更に慣れてくると、大作にもトライしたくなりますよね。
近年羊毛フェルトで流行っているのが、自分のペットの毛を使って自分のペットのマスコットを作るという「猫毛フェルト」「犬毛フェルト」です。
我が家の子のミニバージョンのマスコットに本物の毛を使うと、余計に愛着が沸くかもしれませんね。
マスコットだとちょっとまだ自信がないという方は、アクセサリーやストラップに使用して身に着けるのもおすすめです。
最近ではお別れした子の毛で作る方も増えています。
普段のブラッシングで取れる毛を溜めておきます。
集めた毛は衛生上気になるので、弱アルカリ性の洗剤を使って水で手洗いをしましょう。
このとき、洗濯機やぬるま湯で洗ってしまうと、フェルト可(固まって)してしまうので避けるようにしてください。
優しく扱わないと、せっかくの毛も固まってしまいます。
そして、洗った毛は広げて天日干しをしておきましょう。
きちんと乾けばフェルトとして使用できるようになります。
注意したいのが、ちょっとした大きさのマスコットを作る場合でも、かなりの毛量が必要になるので、普通の羊毛フェルトも混ぜて作ることをおすすめします。
このようなキットを用いながら、ペットの毛を少し混ぜてみるのも方法のひとつです。
中綿として使用する方もいらっしゃいます。
羊毛フェルトも服と同じように虫に食われたり、湿気を吸ったり、色が変わってしまうことがあります。
せっかく沢山のフェルト束を買っても、そうなってしまうと困りますよね。
そこで、残っているフェルトも上手く保存しましょう。
おすすめは、ジッパー付きの袋やタッパーなど、密封できるものを利用します。
羊毛フェルトの束同士が擦れたりして色移りをしてしまうことがあるので、出来れば同色で色分けをして保存すると良いでしょう。
防虫剤を入れると、更に長期保存が出来ます。
同時に、仕上げた作品も使わなかったり、季節モノで飾らない期間がある場合は、同じくサイズに合ったジッパー付きの袋に入れておきましょう。
作った後もひと手間を加えると、この先のハンドメイドも楽しくできますよ。
羊毛フェルトの基本と、初めてでもトライしやすい作品の作り方をご紹介をしてきました。
あらかじめ羊毛フェルトの特性と基本の作り方を覚えておくと、中級〜上級の作品もどんどん作れるようになっていきます♪
1から作れるので、世界でひとつのものが出来上がることの喜びにも繋がり、趣味にとどまらず、フリマやハンドメイドの販売サイトで販売する方も多くなってきています。
まずはちょっとした実用的なものから参考に、羊毛フェルトを楽しんでみてくださいね。
公開日 : 2019/02/13