本ページに掲載のリンク及びバナーには広告(PR)が含まれています。
かみ紙アート Japanese Paper Cuttting Art Kamikami
切り絵とは、紙などを切り、文字や絵柄を作る技法、またはそれにより作られた作品を指します。
日本で「きりえ」という言葉が使われ始めたのは、昭和40年代と言われており、起源についても諸説あります。
切り絵の魅力は、線と空白によって作られるステンドグラスを彷彿とさせる独特なデザイン性。
また、立体の作品とすることで、ポップアップカードからライトカバーなど幅広い楽しみ方ができるのも魅力のひとつです。
切り絵には使用する素材に関する定義がないため、葉っぱなど自分の好きな素材を使って楽しめるのも特徴です。
上のように紙コップに切り絵をすると、本格的なアートに仕上がります。
切り絵で使う道具は、ホームセンターや百円ショップで簡単に揃うものばかりです。
ここでは、カッターを使用してつくる切り絵の道具について紹介します。
まずは切り絵となっていく用紙を用意しましょう。
初めての方は画用紙のように厚みがあり、破れにくい紙がおすすめです。
ただし、紙が厚すぎると切るのに苦労するため、百円ショップなどで売っている色画用紙をおすすめします。
コピー用紙などの薄い紙でも作れますが、切る際に紙が破けやすい上にしわが寄るのでおすすめしません。
切り絵を作る際は、普通のカッターではなくデザインナイフをおすすめします。
百円ショップでも販売されていますし、文房具屋さんなどでも300円以下で購入することが可能です。
本記事の切り絵で使用したものは エヌティー株式会社のD-400Pのデザインナイフ です。
普通のカッターと違い持ち手が円形になっているので、長時間の握っていても手が痛くなりにくいのが特徴。
替え刃も付いてくるので、1度購入すれば長く愛用できます。
他のメーカーからもデザインナイフが販売されているため、購入する際はそちらとも比較してみましょう。
カッターマットは机の傷つき防止や紙を綺麗に切るためにも必須のアイテムです。
色々なサイズのものが販売されていますが、作業面積自体は小さいので基本的に大きいものを選ぶ必要はありません。
本記事では百円ショップで購入した約22.5×15cmのカッターマットを使用しています。
このサイズだと、使い終わった後に机の引き出しや小さな棚にも収納できるので、趣味で始める場合におすすめです。
図案を用紙に移す方法は、用紙に直接描くか貼り付けるかの2通りです。
貼り付ける方法を選ぶ場合、複写紙は必要ありません。
直接描く方だけチャコペーパーなどの複写紙を用意しましょう。
複写紙とは、片面に薄墨が塗られていて、上から線を描くと下に敷いた紙に複写できるものです。
図案の後ろをシャープペンシルなどで塗っても代替できますが、手や紙が汚れるためおすすめしていません。
今回使用したのは チャコペーパー株式会社のスーパーチャコペーパー です。
図案や用紙を固定するために、マスキングテープのような貼ったりはがしたりが簡単にできるものがあると便利です。
また、図案を用紙に固定しその上から切っていく方法で進める場合は、ホチキスも用意しておくと良いでしょう。
切り抜いた部分に和紙やセロハンなどを貼ることで、より鮮やかな作品を作ることができます。
作りたい作品をイメージして和紙やおりがみ、色セロハンなど準備します。
また、貼り付ける際に使うスティックのりも用意しておきましょう。
ここでは、初心者の方にもわかりやすいように写真と一緒に具体的な切り方について紹介していきます。
まずは以下2つの方法を参考に切り絵の図案を用意しましょう。
切り絵の図案はネット上で無料公開されていますので、お気に入りの図案を探してプリントアウトしましょう。
もし自宅にプリンターがない場合、スマートフォンにJPGやPNG、PDFファイルで保存しておけばコンビニでプリントが可能です。
初心者でも作りやすい図案は「おすすめの切り絵の図案」で取り上げているので、そちらも参考にしてみてください。
絵を描くことに自信のない方は、画像投稿サイトなどで公開されている著作権フリーの画像を組み合わせて作ってみましょう。
例として、著作権フリーサイトからダウンロードしたバラを使い、図案を作成してみました。
枠はあってもなくてもかまいません。
もし枠を入れる場合、枠内のイラストとできるだけ重ねることがポイントです。
図案が用意できたら、次は用紙に複写もしくは貼り付けていきましょう。
どちらを選ぶかは個人の好みになりますが、それぞれに以下のようなメリット・デメリットがあります。
メリット | デメリット | |
複写する場合 |
直接切っていくので、ずれる心配がない 複写しながら構図を自分の切りやすいように修正できる |
図案が細かいと複写に手間がかかる 最終的に線が残る可能性がある |
貼り付ける場合 |
複写する手間がない 線が残らない |
2枚重ねて切るので、ずれて切ってしまい失敗する可能性がある しっかり切っていかないと上の紙だけしか切れない可能性がある |
今回は「 切り絵の作り方 ウェブマガジン 」で紹介されている桜のイラストを図案として解説していきます。
図案を直接描きこむ場合は、複写紙を墨がついている面がくるように用紙と図案との間に挟み込み、マスキングテープなどで固定します。
複写紙を間に挟みますが、用紙と図案もずれないように固定しておくことが重要です。
マスキングテープでの固定に不安があれば、最終的に切り抜いてしまう部分をホチキス留めしましょう。
複写紙がセットできたら、ボールペンなど先のとがったもので輪郭線のキワをなぞっていきます。
直線部分は定規などを使用して丁寧になぞっていきましょう。
用紙に図案を貼り付け図案ごとに切っていく場合は、最終的に切り落とす部分をホチキス留めしていきましょう。
マスキングテープよりホチキスの方がズレを防止できるのでおすすめです。
図案ごと切り抜いていく場合、これで準備完了です。
2が終わったら、切り抜く部分を写真のようにマークしていきましょう。
今回は複写して切っていく方法で紹介していきます。
構図が細かくなってくると、切っているうちに切り落とす部分と残す部分がわかりづらくなります。
失敗しないためにもチェックしておくようにしましょう。
実際に切っていきますが、最初は細かい部分から切り抜いていきます。
今回の図案であれば、赤い矢印のような部分です。
細かい部分から始めることで、万が一ミスしても修正しやすくなりますし、固定されているため力が入っても破けることがありません。
また、切り方にいついてですが、円形以外は基本的に角から刃を入れていきましょう。
こうすることで、特別なことをしなくても角を綺麗に出すことができます。
面積の大きい部分を切り抜く際も、比較的小さい場所から切っていきましょう。
今回の図案であれば、写真のような順番で切り抜くことをおすすめします。
できるだけ中心から切っていくのがポイントです。
切り終わったら、線の歪みや円の滑らかさなどを細かく修正していきましょう。
和紙やセロハンを用意した方は、貼り付けて装飾していきましょう。
貼る部分にあわせておおよそのサイズに切り、裏面からのり付けしていきます。
表面から色を確認しながら進めていってください。
最後は額に入れても良いですし、ステンドグラスのようにそのまま壁に飾っても楽しむことができます。
ここでは切り絵をよりきれいに作るコツをご紹介します。
カッターは必ず刃こぼれしていない物を使用しましょう。
少しでも刃先が丸くなっていれば、ケチらずに交換してしまうことがポイントです。
刃こぼれしているカッターを使用してしまうと、線がガタガタになり汚い切り絵になってしまいます。
カッターはできる限り用紙に対して垂直に入れていくのもきれいに作るコツです。
用紙に対して刃が斜めに入ってしまうと、切る際に刃のコントロールが効きにくくなり、切りすぎてしまうなどのリスクがあります。
特に円や曲線を切る際は、刃が斜めに入りやすいので注意が必要です。
曲線はできるだけ一気にもしくは半円ずつ切り抜いていくのがポイントです。
何度も刃を止めてしまうと、カッターの幅にそって角が出やすくなってしまいます。
後から調整できる部分であれば問題ありませんが、小さい部分に関しては一気に円を描くように刃を滑らせることがポイントです。
ここでは、図案を無料公開しているサイトや初心者向けの図案をセットにして販売しているサイトを紹介します。
かみ紙アートは、大柄で切りやすい図案を中心に花柄や動物、イベント系など幅広い図案を無料公開している、初心者におすすめのサイトです。
装飾の参考画像もあるので、初心者でも迷わずカラフルな切り絵を作れます。
種類ごとにフォルダ分けされているので、ほしい図案を簡単に探せるのも特徴のひとつです。
Pinterestは世界中で利用されている画像検索アプリです。
プロ・アマ問わず投稿しているため、無料でプロの切り絵作家やイラストレーターが描いた図案で切り絵ができることも。
また、世界中に利用者がいるため日本では見かけないようなおしゃれな図案で切り絵ができるのも、Pinterestの特徴です。
検索機能もしっかりしているため、「切り絵 図案 フリー」もしくは「切り絵 図案 【切りたい絵柄の名前】」で検索してみましょう。
なお、検索機能を利用する場合は、無料会員の簡単な登録作業が必要になります。
大手イラスト投稿サイトのpixivでは、主にアニメや漫画などキャラクターをメインとした図案が多数投稿されています。
複雑な図案も多くありますが、他のサイトでは見かけない人をモチーフとしたものが多く、図案を自分で作る時の参考にもなるでしょう。
会員登録後に「#切ってもいいのよ」といったキーワードで検索してみてください。
minneでは、初心者向けに図案が複写された色紙と説明書などをまとめたセットを販売しています。
複雑な図案も多いのですが、その分作品としてのデザイン性が高く、「飾る」ことを目的にした図案が多数あるのが特徴です。
複写する手間や色紙を用意する手間が省けるため、もう少し難しいものに挑戦してみたい方におすすめします。
本記事ではカッターを使った切り絵を中心に紹介してきましたが、おりがみとハサミだけでも切り絵を作ることができます。
とても簡単なので、親子でも挑戦してみるのも良いでしょう。
まずはおりがみを下の順で折っていきます。
最後まで折れたら、ハサミマークの入っている部分を好きな形で切っていきます。
写真ではハートになるように切り抜きました。
折っていた部分を開いて完成です。
ハートマークは16弁の花になりました。
形を変えれば、花以外にも人型や動物なども作ることができます。
切る場所を間違えてしまうとバラバラになってしまうので注意してください。
ハサミで作る切り絵は、紙を折り切っていくため、カッターで作る切り絵のように紙一面で切っていくような図案を使うことはできません。
そのため、先ほど紹介したサイトとは別に、ここではハサミで切り絵を作る図案を無料公開しているサイトを紹介していきます。
このサイトは、切り紙・切り絵作家である「桜まあち」さんが運営するサイトで、レースや動物など難易度の高いものから、キノコなど比較的簡単なものまで紹介されています。
難易度が星で提示されているので、作る際に自分のレベルに合わせて選ぶことができますよ。
折り紙JAPANでは、子供が喜びそうな動物や恐竜などを中心に多数の図案が紹介されています。
物によっては円を切り抜く必要があるなど、難易度の高いものあるため注意してください。
切り絵は、絵の上手さに関係なく手軽に始められる趣味のひとつです。
基本的な切り方はありますが、細かい部分は人によって変わってきますので、あまり深く考えずに始めてみることをおすすめします。
ハサミだけで作る切り絵では親子でできるため、ぜひ一緒に挑戦してみてください。
▼趣味・アートの関連記事
・ 初心者がハンドメイドをするなら?趣味で楽しむハンドメイド・手作り・クラフトのおすすめジャンル
・ おしゃれなブックカバーの作り方!紙袋・フェルト・布製まで一気に紹介
・ ステンシルでオリジナルの小物・インテリア・布製品を作ろう!基本のやり方・応用・おすすめアイテム
最終更新日 : 2022/04/01
公開日 : 2021/08/19