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水彩画とは、水溶性の絵の具を使用して描かれた絵画のことを言います。
みずみずしい透明感が魅力的で、有名なフィンセント・ファン・ゴッホやクロード・モネなども数多の水彩画作品を世に残しています。
まずは、そんな水彩画の特徴を説明します。
水彩の場合は、パレット上の絵の具が乾いてしまっても水で溶かせば何度でもキレイな色が蘇ります。
そのため、絵を描いた後のパレットはそのままの状態で放置しても問題ありません。
次回からは乾いた絵の具を再び水で溶かすだけなので、準備も簡単に。
筆は基本的に水だけで洗い、しっかり乾かすだけで十分です。
このように、水彩画は特別なお手入れがいらないので、初心者さんでも気軽に始めることができるのです♪
他の画材と比べて粘り気が少ない水彩絵の具は、スッと流れるように細い線を描くことができます。
細い線を描けるということは、他の画材よりも細密画が描きやすいということ。
絵を描き込みたいタイプの方にもピッタリです♪
また、水彩絵の具はうんと薄めても、広がりすぎるということがありません。
油彩やアクリルの場合は、絵の具を薄めないと細かい表現ができないのですが、薄めすぎると広がってしまうので、コントロールが難しいのです。
水彩画は筆の操作感がスムーズなため、自分の頭の中にあるイメージをより細かく再現できるでしょう。
水彩絵の具は、何度塗り重ねても下の色を完全に覆い隠すのが難しいくらい透明で、澄んだ空気や空間を表現したい時におすすめです。
色味がハッキリと鮮やかな絵画も魅力的ですが、水墨画文化の発達した日本と水彩画の相性はピッタリと言えるでしょう。
「単色の美しさはアクリル絵の具や油絵の具の上を行く」という意見も多く挙がっており、色を眺めているだけでも十分に楽しむことができますよ。
乾き方の通りに絵の具が定着するので、絵が完成した後でも水の流れや輝きを感じることができるのが魅力的です♪
ここでは、水彩画に必要な道具についてご紹介します。
水彩画に必要な道具は、文房具屋さんだけでなく、100均でも手に入ります。
代用できるものもあるので、気軽に始めてみましょう♪
<水彩画に必要な道具>
水彩画を描くために必要な道具は、たったのこれだけ。
練り消しゴムはふつうの消しゴム、筆洗はコップなどの容器で代用可能です。
水彩絵の具はチューブや固形、鉛筆状になった「水彩鉛筆」など、さまざまなタイプがあります。
また、筆も形やサイズなど種類が豊富なので、徐々に自分に合ったものを見つけていくのが良いでしょう。
慣れてくると、描きたい絵に合わせて自然と使い分けることができますよ♪
道具を揃えたら、次は題材を決めましょう!
下書きが簡単にできないと色塗りへ進めないので、まずはシンプルな形のものから始めることをおすすめします。
また、複雑な構図の絵を理想とする方が多いと思いますが、初心者さんにとって遠近感や立体感を表現することはちょっぴり難しいかもしれません。
最初は単純な構図から、徐々にステップアップしていくことをおすすめします。
以上のことを踏まえて、水彩画初心者さんにおすすめの題材をご紹介します。
水彩画は自然なグラデーションを表現しやすいので、花などの植物は初心者さんにおすすめ。
庭先に咲いている身近な花でもいいですし、ホームセンターやお花屋さんで心惹かれる花を用意してもいいですね。
バラのような複雑な形の花弁は挫折しやすいので、始めはチューリップやアサガオからトライしましょう♪
色数が少なく形もシンプルな果物は、初心者さんの題材にピッタリ!
りんごや洋ナシ、さくらんぼ、バナナなど、シンプルなフォルムが多いことも魅力的です♪
球体のものは、立体感など奥行きのあるものに比べて影のつけ方も分かりやすいですよ。
スーパーやコンビニで気軽に購入できるという点でもおすすめです。
「簡単な題材から練習する方がいいことは分かっているけど、やっぱり風景を描きたい!」
そんな方もいらっしゃるのではないでしょうか。
初心者さんがいきなり風景画を描くことは難しいものですが、どうしても風景画に挑戦したいという方は、手近な題材を選びましょう。
一般的に、山や湖畔、海など、人工物の少ない風景が描きやすいと言われています。
その上で、家の窓から見える光景やいつも歩いているコースなど、見慣れた風景であればなお良しです。
水彩画の上達のコツは、数をこなしていくこと。
そして、数をこなすためにはモチベーションを自分で上げていくことが大切です。
自分が好きなものを楽しく描いてくださいね♪
ここでは、水彩画の基本と上手に描くコツをご紹介します。
水彩絵の具の場合、下の色がどうしても透けて見えるため、色を重ねれば重ねるほど暗くなっていきます。
そのため、先に暗い色を塗ってしまうと明るい色にすることが難しいのです。
まずは明るい色・薄い色を塗り、徐々に濃い色を重ねていくのが基本です。
水彩画で大切なのが、黒を混ぜないことです。
影をつけて立体感を出したい時や濃い部分を塗る時に、黒の絵の具を混ぜればいいと考えている方が多いのではないでしょうか。
しかし、黒の絵の具を混ぜるとすべて同じような色合いになってしまうので、単調になってしまいます。
黒以外の色を混ぜて、色に深みを出していきましょう。
途中で絵の具が無くなって作り直している間に塗った部分が乾いてしまい、それがムラになってしまいます。
絵の具は最初にたっぷりと作っておきましょう。
また、描いている途中で違う色を作る場合もあるので、作業をする時は容器に水を入れて置いておきましょう。
キレイに鮮やかに塗りたい時は、色のなじみをよくするために、絵の具をつけずに水だけを塗りましょう。
水を塗ることで絵の具がかすれることを防ぐ効果があるのです。
特に、広い面を塗る時におすすめです。
風景で青空や海を塗るときは、水の量をうまく調整して塗っていきましょう。
水彩画の魅力のひとつが透明感ですが、この透明感を出すのにはコツがいります。
それは「絵の具が乾いてから、次の色を塗る」です。
色を塗り始めると次々と塗りたくなってしまいますが、ここは我慢が必要です。
下地として塗った色が乾いてから、柔らかい筆で次の色を重ねていきましょう。
道具を揃えて題材を決めたら、実際に水彩画を描いてみましょう。
ここでは、水彩画の手順を写真付きでご紹介します。
彩色後に鉛筆の芯が目立ちすぎないように、リンゴのへたのくぼみを意識しながら細い線で下書きをします。
明るい色を塗る予定の箇所の線は薄く、暗い色を塗る箇所やコントラストの強い部分は比較的濃い線で描くと、色が塗りやすく仕上がりがキレイになりますよ。
また、今回は左上から光が当たっている想定で描いていきます。
影のできる位置や、色の濃くなる部分は光の当たり方によって異なるので、実際に描くときは光の位置を気にしてみてくださいね。
下書きが終わったら、さっそく着彩をしていきましょう。
りんごというとまずは赤を塗りたくなってしまいますが、最初に使う色はなんと、赤ではありません…!
先ほど水彩画のコツで描きましたが、水彩画は明るい(薄い)色から塗っていきます。
りんごの場合は、りんごを構成している色の中で1番明るい黄色を下地として塗っていきましょう。
全体に黄色を塗っていきますが、ハイライトの入る部分は薄めに塗るか、画用紙の白を残しておきます。
また、影で色の濃くなる部分や、りんごの底に近い部分は、濃いめに塗って濃淡を出しておくとより良いです。
黄色が乾いたのを確認したら、ここで赤色の登場です。
ここで意識するのは「塗る」というより「描く」ようにして色を重ねていくことです。
べっとりと塗ってしまうと絵が平面的になってしまうので、まずはリンゴの丸みに沿いながら縦線で色を重ねていきましょう。
このように、ハイライト部分とりんごの底の部分は赤を塗らずに残しておきます。
このとき、色を塗らなかった箇所と赤色の境目が目立ちすぎてしまっている場合は、ぼかしを入れます。
ぼかしを入れるときは、絵の具が乾ききってしまう前に、ぼかしたい部分を水を含んだ筆でなぞります。
そのあとに、ティッシュや綿棒、スポンジなどで優しくトントンと絵の具を吸わせましょう。
次は影になって色の濃くなる部分をつくっていきます。
りんごの場合は、赤紫色を使用すると、違和感なく濃い部分を表現することができます。
りんごは球体なので、このとき横線も意識しながら塗っていくとより立体感が出てきます。
りんご全体の色が整ってきたら、軸の部分とりんごの表面のつぶつぶを描いていきます。
軸は細い筆を使用して、濃い茶色を塗ります。
濃い目の茶色が手元にない場合は、オレンジに黒を混ぜてあげるとこげ茶色ができますよ。
表面のつぶつぶも細い筆を使用します。
白い絵の具でちょんちょんと点をつけていってあげましょう。
このとき、白い絵の具が目立ちすぎてしまった場合は、あとから薄く赤色を重ねてあげれば、絵になじんでくれます。
最後は、淡く溶いたグレーを何度も重ねて影を描きます。
影のつき方に違和感があると、リアル感が一気になくなってしまいます。
光の位置によって影の位置も変わるので、よく観察してくださいね。
初めて水彩画にチャレンジする方は、ぜひ参考にしてください。
ちなみに、リンゴをデッサンすれば人物画も上手になると言われています。
リンゴは球体に近い形ながら、上下部分はよく見るとかなり凸凹していますよね。
人間の頭部も同じで、球体に近い形の中に鼻や口、目といったパーツがあります。
このような意外な共通点から、リンゴをデッサンしたら人物画も上手くなると言われているのです。
また、立体の描き起こし方と凸凹の表現が分かれば、どんなモチーフにも応用することができます。
多くの巨匠もリンゴを描いていた時期が必ずと言ってもいいほどあるので、参考資料もたくさんあるのが嬉しいポイント。
偉大な画家の一人であるポール・セザンヌが「リンゴ一つでパリを驚かせてみせる」と言ってリンゴの絵を描き続けたのは有名な話ですよね。
水彩画初心者さんは、まずリンゴの絵にチャレンジしてみてください♪
最後に、水彩画初心者さんにおすすめの便利アイテムをご紹介します。
便利アイテムを上手に使って、プロ顔負けの美しい作品を生み出しましょう!
スケッチブック選びに悩んでいる方におすすめしたいのが、マルマンの「図案シリーズ」。
アマチュアからプロまで、あらゆるユーザーに長年愛用され続けている、日本を代表するスケッチブックです。
表面の程よく自然な凸凹が表現を豊かにします。
また、ソフトで吸収性にも優れており、水彩にもピッタリなのがポイント。
その他にも、保存性にも優れていたり、発色が良く、修正や加筆を施しても傷みにくい強度を備えていたりと、さまざまな嬉しい特徴があります。
初めてのスケッチブックに、ぜひマルマンの図案シリーズをご検討ください。
価格:352円(税込)
サイズ:A4 縦287×横205×厚10mm
軸に水を入れて使う筆です。
描画から筆洗いまで1本まで行えるので、外でスケッチしてそのまま色を塗りたい時におすすめです。
表現したい雰囲気によって広範囲にぼかしたり、部分的にぼかすことができたりと使い分けることができるのでとっても便利!
水彩絵の具をより自由自在にコントロールできますよ♪
また、後端を押して穂先から水を絞り出すと、そのまま筆を洗うことができます。
使い勝手が良いのでとっても便利です◎
価格:385円(税込)
サイズ:小
こちらは、くるくると丸めてコンパクトに収納できるケースに入った72色セットの水彩色鉛筆です。
水彩色鉛筆とは、描画面に筆を利用して水を加えると、簡単に水彩画の色合いを引き出すことができる超便利アイテム。
「ヨーロッパ安全認証CEマーク」を取得していて、原材料には上質なポプラ木軸を使用しています。
色鉛筆の形状は、転がりにくい六角軸となっていて、芯径は3.3mmで軟質なのが特徴的。
鉛筆削りが付いてくるので、使いやすくておすすめです♪
価格:2,549円(税込)
カラー:72色
付属:収納ケース 鉛筆削り
「自分の絵には何かが足りない!」
「どこを直していいのか分からない……」
そんな悩みを脱して、絵らしい絵、自分なりの満足の得られる絵を描くには、それなりに「形」をとることと、「色」を塗ることがどうしても必要になってきます。
この一冊では、道具の説明に始まり、形のとり方や構図のコツなどを紹介しています。
図版入りで初心者さんにも分かりやすく解説されているので、基礎からしっかりと勉強したい…という方におすすめですよ。
水彩画を上達するための参考書選びでお悩みの方は、ぜひ参考にしてください♪
価格:2,200円(税込)
「水彩毛筆 彩 20色セット」は、本格的な毛筆タッチの多色マーカー20色セット。
筆職人が1本ずつ手作りで丹念に仕上げた穂先が自慢の商品です。
筆圧を調整して太細の変化ある線を描いたり、ストロークの速度を調整してかすれを出すなど、自由自在な線質が表現できます。
穂先に水をつけて濃淡を演出、色を塗った後で水でぼかす、水を含ませた紙に色を塗ってにじませるなど、簡単に水彩画の醍醐味を楽しむことができますよ!
また、水彩毛筆 彩なら苦戦する方も多いグラデーションが思うがままに♪
色と色の間を水で濡らした筆でつなげる、穂先に水をつけた状態で紙に塗りながら混色する、穂先同士を直接重ねて混色するなど、さまざまな方法でキレイにグラデーションできます。
価格:4,400円(税込)
カラー:20色
「描きたい絵があるけど、上手く描けるか不安……」
「なかなか思い通りの絵が描けなくて挫折しそう!」
そんなお悩みを抱えている方は、便利アイテムを使って、水彩画を楽しみましょう。
水彩画は初心者さんでも始めやすく、アートを趣味にしたい方におすすめです。
アートがある生活は、人生を豊かなものにすると言われています。
絵を描くことで創造力や発想力が芽生え、人としての成長に繋がるでしょう。
水彩画に興味がある方は、より良い人生を歩むためにも、ぜひ挑戦してみてください!
最終更新日 : 2021/08/13
公開日 : 2019/12/17