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スクワットで下半身を鍛えることで、ダイエット効果が期待できるだけでなく、スタイルが良くなったり、美容面や健康面にも変化があったりと嬉しい効果があります。
ここでは、女性に嬉しいスクワットの効果をご紹介します。
人間には、 基礎代謝 という体内で自動的に消費されるエネルギーがあります。
成人女性は約1,200キロカロリーと言われていますが、 筋肉量が増えると基礎代謝量が増え、痩せやすい体になります 。
スクワットは太ももやお尻などの大きな筋肉を鍛え、効率的に筋肉量を増やすことができるので、代謝を上げるには最適のトレーニング方法と言えるでしょう。
「お腹の脂肪を減らすには腹筋」とお考えの方もいると思いますが、部分的に痩せることはなかなか難しく、 脂肪を落とすには全体の脂肪率を下げる必要 があります。
「全体の7割を占める」と言われる下半身の筋肉を鍛えることで脂肪が減り、お腹周りをスッキリさせられるのです。
太ももやヒップはスクワットで主に鍛えられる部位 ですので、自然とお尻が引き締まり脚がスラッと見え スタイルアップが期待 できます。
スクワットを始めると、 大腰筋 と言われる筋肉が鍛えられます。
大腰筋 とは背骨からお尻にかけての骨盤を通る筋肉で、 股関節を曲げるときに使います 。
大腰筋が鍛えられると 骨盤が正しい向き になり、 猫背が改善します。
猫背は老けて見えるだけでなく、代謝が低下し太りやすくなったり頭痛や肩こりを引き起こす原因となる場合もあります。
姿勢の改善は大きなメリットと言えるでしょう。
成長ホルモン という脂肪を分解したり、お肌を再生・修復してくれる分泌物の名前を一度は聞いたことがありませんか?
筋力トレーニングなどの無酸素運動では、この成長ホルモンの分泌に必要な乳酸が多く発生します。
そのため、筋トレをすると安静にしている時の 100~300倍の成長ホルモン が分泌されるのです。
筋トレがいかに美肌にも効果が期待できるかお分かりいただけるでしょう。
また、スクワットは 血行促進 の働きもありますので、自然と顔色も良くなります。
スクワットで効率的に筋肉を鍛え、美肌を目指しましょう。
下半身はリンパ液や老廃物が溜まりやすく、むくみが起こりやすいです。
特にデスクワークの方で「朝は楽に履けたパンプスが夕方になるときつい…」といった経験がある方は多いのではないでしょうか。
スクワットで筋肉を鍛えると血液循環が良くなるため、むくみや冷え性に効果があります。
内臓の血流も良くなりますので、自律神経が整えられてお通じが良くなりやすいです。
スクワットでお腹がへこみ、太ももがサイズダウンしヒップが引き締まると着られる洋服も増えてきます。
スキニーのパンツや、ウエストがきゅっと締まった女性らしいシルエットのワンピースなど服のバリエーションが広がり、プロポーションに自信も付きます。
トレーニングを続けるために「この洋服が着たい!」と目標を立てておくと良いでしょう。
スクワットは下半身全体の筋肉を鍛えることができます。
お尻・太もも・腰や下腹部・ふくらはぎに分けてどのように効くのか、それぞれ見ていきましょう。
まず 臀筋 と呼ばれるお尻の筋肉は「 大臀筋 」「 中臀筋 」「 小臀筋 」の3つに分かれています。
1番大きなお尻の後ろ部分を支えるのが「大臀筋」で、胴体を真っ直ぐ支えています。
「中臀筋」と「小臀筋」は大臀筋より前側に位置し、主に大臀筋をサポートする役割を果たしています。
臀筋は体の中で1番大きな筋肉ですので、スクワットで臀筋を使うとカロリーが消費され、シェイプアップ効果が期待できます。
「 大腿四頭筋 」と呼ばれる 大腿直筋・外側広筋・内側広筋・中間広筋 から成る筋肉は、太ももの前面にある筋肉群です。
比較的鍛えるのが容易な筋肉ですので、 スクワットを始めたての頃は太ももの前側 を意識してみましょう。
また、 大腿二頭筋・半膜様筋・半腱様筋の3つの筋肉 を合わせて「 ハムストリングス 」と言い、太もも裏にある筋肉を指します。
ハムストリングスを鍛えると、適度に筋肉の付いた美しい脚になります。
さらに、お尻を持ち上げる効果もあるため、 美脚・美尻を目指す方は積極的に動かすようにしましょう 。
内転筋群という太ももの内側にある筋肉は、鍛えると太ももが内側に引き締まり、 O脚の改善 や 小尻効果 が期待できます。
女性らしい「くびれ」もでき、下腹部が持ち上げられるため ポッコリお腹も解消 できますよ。
姿勢の改善のところで出てきた「 大腰筋 」は、「 腸腰筋 」という 大腰筋・小腰筋・腸骨筋の3つで構成される筋肉 の一部となっています。
股関節の内側の深層部に位置する筋肉で、別名「深腹筋」とも呼ばれています。
この筋肉を鍛えることで、 お腹(特に下腹部)をへこませる効果 があります。
姿勢が良くなり、お尻が上がるので美しいヒップラインを作ることができますよ。
いわゆるふくらはぎ部分の筋肉群「 下腿三頭筋 」は、 腓腹筋 と ヒラメ筋 から成っています。
ふくらはぎの筋肉は、伸縮することで血液を上に押し戻すポンプのような大事な役割を果たしていて「第2の心臓」と呼ばれています。
ふくらはぎの筋肉量が増えると美脚効果といった美容面だけではなく、冷え性やむくみ改善など健康面の効果も期待できます。
個人差はありますが、 スクワットの効果が出るまでの期間は1~2週間 と言われています。
ただ「スクワットを始めて2週間で痩せる」ということではなく、 現在の筋力がパワーアップする という意味ですのでご注意ください。
また、頻度としては 2~3日に1回程度 をおすすめします。
トレーニングを行った後、一定の回復期間を置くと筋繊維が以前より強くなりますが、この現象を「 超回復 」と言います。
上でご紹介した筋肉群は回復するまでに2〜3日を要するため、 2~3日ごとに筋トレを行うとより早く筋力が上がる のです。
ぜひこの超回復を意識してスクワットを継続してみてください。
まずはベーシックなスクワットの方法を確認しておきましょう。
スクワットの回数の目安は、 1日10~15回を1セット として 3セット くらいが良いでしょう。
ありがちな NG行為 としては 猫背になる 、 膝がつま先より前に出る 、 前かがみになる 、 かかとが上がる などが挙げられます。
自分で状態を確認するのは難しいため、身近な人に見てもらったり鏡を見ながら行うと正しいフォームが身に付きます。
スクワットをする時は、 フォームとひざや腰への負担に注意 して行いましょう。
フォームで気を付ける事は、 前かがみ(猫背)にならない 、 膝をつま先より前に出さない 、 深く曲げすぎない の3点です。
フォームが間違っていると膝や腰を痛めたり、筋肉がバランス良く付かなくなってしまいます。
基本的に背筋はまっすぐ伸ばし、膝は90°を意識しましょう。
また、ゆっくりと筋肉を意識しながら行い、 呼吸が止まらないようにする ことも重要です。
時間帯は朝や夕方がベストですが、続けることの方が大事なので、続けやすい時間帯に行いましょう。
1日に50回までが目安 で、 2日に1度 の頻度で行うと筋肉が付きやすく筋組織を傷めにくいです。
デスクワークの方は、 イスに座ったり立ちあがる時にゆっくりと筋肉を意識しながら動かすと、日常にスクワットを取り入れることができます 。
スクワットは見た目よりハードなトレーニングですので、 やりすぎると膝や腰を痛めてしまいます 。
終わった後にストレッチやマッサージをしたり、痛みがある時は無理をせず休むなど体を労わってあげてください。
スクワットは続けることが大事ですが、忙しい日々の中で習慣化するのは難しいものです。
「この洋服が着たい」「2キロ落としたい」といった目標がすでにある方は、服を購入して目につく場所に置いておいたり、「2キロ落とす」と書いた貼り紙を貼っておくなど目標が目に付くようにするとモチベーションを保ちやすいです。
明確な目標が無い方は、アプリや手帳で毎日行った回数を記録しておきましょう。
続けるうちに出来る回数も増えてくると思いますので、「1月は30回だったけど、2月は50回できた!」など成長を感じられるとやる気が高まることでしょう。
周囲に「スクワットを続けたいから応援して!」と宣言したり、友人と一緒に始めて回数や体の変化を報告し合うのも効果的です。
スクワットには、負荷が少ないものからハードなものまで様々な種類があります。
ここでは初心者でも行いやすく、ダイエットに効果的なスクワットをご紹介します。
それぞれ各10回を4〜5個程度組み合わせて行うと丁度良い運動量となります。
ただ、個人差がありますので、自分の体に合うように回数を調整して無理のない範囲で行ってくださいね。
ベーシックなスクワットの状態でかがみこみ、ジャンプで戻るスクワットです。
体全体を鍛えることが出来る上に有酸素運動にもなりますので、通常のスクワットより高いダイエット効果が期待できます。
両手を下した状態でダンベルを持ちながら基本のスクワットを行います。
ダンベルを持つ事で体が安定しやすいので、 初心者の方におすすめ です。
最初は1キロのダンベルから行いましょう。
「プリエ」とは、 バレエの動作の1つ です。
「プリエ・スクワット」は、普通のスクワット以上に内転筋群という内側の筋肉を鍛えることができますので、 より高いシェイプアップ効果 が期待できます。
普段運動不足の方でも取り組みやすいスクワットです。
片方10回ずつが目安 です。
膝がつま先より前に出ないように、腹筋と背筋を意識しながら行いましょう。
筋肉だけでなく、体幹やバランス力を鍛えることができます。
また「脊柱起立筋」という背骨の周りの筋肉を鍛える効果があるため、姿勢が良くなります。
手は前に突き出した状態で両脚を閉じ、ももの裏側がふくらはぎに付くまでしゃがみ込むスクワットです。
他のスクワットに比べ、太ももの前側とお尻の筋肉を重点的に鍛える事ができますので、より早く下半身を引き締めることができます。
早くスタイルアップを目指す方や、体への負担が気になる方へのスクワットをご紹介します。
ひざや腰が悪い方や、負担が気になる方はイスを使った負荷の少なめのスクワットを行いましょう。
背もたれがあるイスを用意し、背もたれ部分に手を置きスクワットをします。
手を背もたれに置く事で重さが分散されるので、通常のスクワットよりひざや腰への負担が少なくなります。
つま先立ちをしながら腕は前後にふり行うスクワットです。
やりづらい方はヒールの高いパンプスを履きながら行うと良いでしょう。
つま先立ちをすることでかかとへの重さが太ももとお尻にかかるため、より早く大腿四頭筋や殿筋を鍛え、下半身を引き締めることができます。
ノーマルなスクワットの倍以上の刺激があるスクワットです。
「早く効果が得たい」という方にはおすすめですが、運動不足の方やひざや腰に不安のある方は避けましょう。
1セット15回 を目安に両方行いましょう。
このスクワットは回数よりも「 ひざを90°に曲げる 」事が大事です。
太ももの前面にある大腿四頭筋や、お尻の筋肉である臀筋を効果的に鍛えることができます。
スクワットは「筋トレの王様」と言われています。
キュッと上がったお尻とスラりとした脚を手に入れ、自律神経のバランスが整うなどすき間時間にできる割にメリットの多いトレーニングです。
日々の美容や健康のために積極的に取り入れていきましょう。
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監修:かわかみ整形外科クリニック 院長・医学博士 日本整形外科学会専門医 川上 洋平(かわかみ ようへい)
神戸大学医学部卒業。
米国ピッツバーグ大学に留学し、膝スポーツ疾患や再生医療を学び、北播磨総合医療センター、神戸大学病院、新須磨病院勤務を経て、患者さんにやさしくわかりやすい医療を提供することを目的に、 かわかみ整形外科クリニック を開業。
日本整形外科学会専門医、日本リハビリテーション医学会認定医、再生医療学会認定医。
英文論文の執筆も多数あり、専門は膝関節外科、スポーツ障害、再生医療。
最終更新日 : 2021/01/26
公開日 : 2020/01/17