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ステンシルとは、型を使って対象物に文字やイラストを転写するテクニックのことです。
広義では、ハンコや写し絵、アイブロウテンプレートなどもステンシルの一部です。
ステンシルは既存の型を使用するので、絵や文字の技術がなくても問題ありません。
文房具や小物類、その他にも看板やTシャツ、インテリアなど、何にでも転写することができます。
絵や文字を書くには大変な大きさのものも、お好みのデザインに仕上がりますよ。
ステンシルは転写する素材を選びません。
プラスチックやガラスといったインクがのりにくい素材であっても、インクを油性塗料やガラス用塗料を使えばOKです。
また、インクの種類によって、同じ素材でも仕上がりの表情が変わります。
選択した素材で理想のイメージを作るにはどの塗料が良いのか、よく検討をしましょう。
ステンシルの方法は色々ありますが、基本的には下記の道具を使って行います。
ステンシルシートとは、あらかじめ文字やイラスト柄にくりぬかれた型のことです。
プラスチック板やクッキングシートのような紙の素材が一般的です。
ステンレスのタイプもあり、こちらは水洗いもできて繰り返し使用しても劣化しにくいという特徴があります。
ステンシルシートは、どのタイプも100均で入手可能です。
その他にもネット通販やホームセンター、手芸店でも販売されています。
お店によって置いてあるデザインもさまざま。
文字タイプやイラストタイプなど、とにかく種類が豊富なため、お好みのものを探してみましょう。
お好みのステンシルシートがない場合、自作もできますよ。
必要な材料は下記の通りです。
まず、紙に好みのデザインをプリントアウトします。
もちろん、イラストから自作してもかまいません。
これは、フリー素材から持ってきた象のシルエットです。
クリアファイルをイラストのサイズに合わせてカットしたら、イラストの上に置きましょう。
イラストの紙とクリアファイルがずれないよう、セロテープかホッチキスでとめておくと良いですよ。
サインペンでクリアファイルにイラストをなぞったら、カッターでくりぬきます。
ステンシルしたい原画をカッターで傷つけたくない場合は、クリアファイルにサインペンで写し絵をしてから刃を入れましょう。
カッターでくり抜く作業は慎重に。
怪我はもちろんですが、どうしても線がガタガタになりやすいためです。
直線部分だけでも、定規を使うときれいに見えますよ。
完成後は、市販のステンシルシートと同じように使用できます。
ステンシルの鍵を握るのが塗料です。
初心者さんは、扱いやすいアクリル絵の具から練習するのがおすすめ。
濃さを調節しやすくてほとんどの素材に使用でき、さらに100均でも売られているため始めやすいです。
慣れてくれば布には布用の、ガラスにはガラス用の、それぞれの素材用の塗料を使うと良いでしょう。
塗料によって色むらの出方や伸びの良さが違うため調節が難しいですが、回数を重ねるごとに感覚がつかめます。
素材に合う塗料を使えば、素材の弱点を克服し良さを活かした仕上がりになりますよ。
紙コップよりも、口の広いお皿タイプの方が使いやすいです。
紙なら使ったあとにそのままゴミ箱へ捨てられるため、洗う手間も省けます。
ステンシルの塗料を伸ばすのに使用する道具は、筆やスポンジが一般的です。
どちらを選んでも良いですが、出来上がりの印象に差がでます。
例えば、筆はマットで均一に塗りたい場合に。
スポンジはあえて色むらやかすれを出したい場合に使うと良いでしょう。
また、グラデーションを作ると言った細かい作業はスポンジの方が適しています。
仕上がりのイメージによって使い分けましょう。
ステンシルをプリントするものを選びましょう。
初心者さんは木から始めると良いですよ。
デザインに関わらず、うまくできなかった場合も、木の優しい印象がおしゃれで温かみのある仕上がりに見せてくれます。
また、木は塗料をほとんど選ばないため、手持ちの絵の具でもスタートできます。
もちろん、素材に缶や紙を選んでもOK。
デザインしたいものでチャレンジしてみましょう。
道具が揃ったら、さっそくステンシルを実践してみましょう。
ステンシルシートとアクリル絵の具、スポンジを使った基本的な方法で、木にデザインをプリントします。
道具はすべて100均で揃えたものです。
まずは、ステンシルシートを対象物に貼り付けましょう。
シートがずれないよう、テープでしっかり固定します。
このとき、シートがピン!と張るように意識してください。
対象物とシートの間に隙間があると、きれいなラインに仕上がりません。
続いて、塗料をスポンジでぽんぽん。
空白部分ができないよう、満遍なく塗っていきます。
まだらになってほしくない場合は、平筆を使うと良いですよ。
筆を使う場合は濃さが均一になるよう、同じ方向に塗ります。
塗料が完全に乾いたら、シートをゆっくりと剥がして完成です。
ステンシルでよくある失敗が、 ステンシルシートの下にインクが滲んでしまった というものです。
これは、インクの水分量が多すぎたり、シートと対象の間に隙間があったりというのが原因です。
インクは水分がなくドロっとしたものを使う、シートはピッタリと止めるという点に注意をしましょう。
また、ステンシルのほとんどが、乾燥すると色合いに変化が出ます。
特に布製品は、色の変化が顕著なようです。
塗っている最中は大丈夫だと思っても、乾いたら色むらが目立つという場合があります。
こういった事態を避けられるよう、丁寧で均一な色付けを心がけましょう。
<必要なもの>
ノートや手帳といった紙にステンシルをする場合も、基本のやり方は木にステンシルするのと一緒です。
型紙を貼って、塗料を塗っていきましょう。
ただし、型紙を貼り付けるときセロテープを使うと、紙から剥がれにくくなります。
マスキングテープでゆるく止めるか、クリップなどを使うのがおすすめです。
また、紙の場合は塗料が裏にしみてしまう場合があります。
塗料の水分を少なくするのと、紙の下のテーブルを汚さないよう、新聞紙を敷くのをお忘れなく。
<必要なもの>
布にステンシルをする場合、布用の塗料を使うのがおすすめです。
布に塗りやすく、洗濯してもひび割れしにくくなります。
また、紙のステンシル同様、裏に塗料がしみてしまうのを防ぐために、新聞紙や段ボールを敷くようにしましょう。
塗料の塗り方は基本のやり方と変わりませんが、布は紙や木に比べて、まだらが目立ちやすいという性質があります。
塗料は一筆で塗り切るか、重なる部分がある場合は濃さに気を付けましょう。
さらにステンシルシートがずれないよう、布にシートを固定するのも忘れずに。
布の場合、スプレータイプののりを使うと便利です。
<必要なもの>
「ステンシルに料理?」と思う方もいらっしゃるでしょう。
でも、ステンシルのテクニックはデコレーションでも役立つんです。
クッキーやケーキの模様づくりに、ラテアートに。
オムレツのケチャップ部分をステンシルするのも楽しいですよ。
ステンシルシートは料理用のを使うか、クッキングシートをくり抜いて自作をします。
本来ならスポンジや筆を使って塗料を塗りますが、料理の場合は清潔なガーゼを丸めて使用すると良いでしょう。
<必要なもの>
ステンシルをアイロンでやる方法もあります。
まず、アイロン転写シートにステンシルをしたい図案をプリントします。
プリントの際は、左右反転させるのを忘れないようにしましょう。
続いて、出てきた転写シートのプリント部分を切り取ります。
プリントされた部分から5mm程度の余白を残すと転写がしやすいです。
切り取った部分をステンシルしたい箇所に起き、当て布の上からアイロンでプレス。
アイロンを動かさず、1箇所にずっと押し付けるようにしましょう。
木製品にステンシルをするなら40秒ほど、布製品なら20秒ほどアイロンの熱を加えます。
その後、完全に乾いたのを見計らってシートをはがして完成です。
ステンシルをマスターすれば、オリジナルのインテリアや小物がたくさん作れますよ。
ステンシルでお好みのデザインマスクが作れます。
マスクが日常化しメイクの楽しみが減ってしまった方は、ステンシルでマスクを彩って顔周りに華やかさをプラスしてみましょう。
ステンシルと木の組み合わせの定番は、男前風デザインです。
こちらは、お手製のスパイスボックスにステンシルをプラスしたアイデア。
何もプリントされていないシンプルな状態もおしゃれですが、ステンシルをすることで、インパクトのあるかっこいいデザインに仕上がっています。
こちらは100均で販売されていた缶のキャニスターにステンシルをしました。
番号で中身の違いを見分けられて便利です。
このように、ステンシルはおしゃれなラベリングにも最適です。
こちらは空き缶をステンシルでリメイクしています。
本来だったらゴミとして捨ててしまう空き缶も、ペイントとステンシルでインテリアに生まれ変わるんですね。
おしゃれなだけでなく、エコなアイデアです。
使う缶は、ミルク缶やトマトやコーンの空き缶でOK。
切り口で怪我をしないように注意しましょう。
余っていたガラス板にガラス用絵の具+スタンプ型のステンシルをし、おしゃれなコースターを作成。
コースターとしてでなく、インテリアとして飾ってもきれいです。
同じ要領で、窓にイラストをステンシルしても良いですね。
アイテムを充実させると、ステンシルがもっと楽しくなります。
ステンシルの材料は100均でも揃えられますが、ネット通販のほうが品数の多さは上です。
数あるステンシルグッズの中でも、あると特に便利なものをいくつかご紹介します。
ステンシルの基本アイテム、英数字のテンプレートセットです。
8枚の文字デザインがセットになっています。
お子様の文房具、大人のインテリア、ラベリングなど、用途によって字体を使い分けられるため便利です。
価格:899円(税込)
サイズ:26×17.5cm
材質・成分:環境にやさしいPP
種類:アルファベット、数字、天気シリーズ、クリスマス、お花、ハート、動物、食べ物、矢印など
布にカラフルな模様をステンシルしたいときに便利な、布用水性ペンです。
カラーは全部で36色、カラフルなオリジナルTシャツやハンカチ、マスクをデザインできます。
もちろん、洗濯による色落ち・色褪せの心配もありません。
スポンジや筆を使わないため、ステンシルをもっと簡単に楽しみたいという方にもおすすめですよ。
価格:2,099円 (税込)
材質・成分:水性インク(耐水:耐光)
商品数量:36色
ステンシルでは、絵の具のかわりにスタンプ台を使う場合があります。
スタンプ台は、色の濃淡の調整が苦手な方にとって便利です。
ステンシルシートの上から、スタンプ台をポンポンと叩けば、均一の濃さでステンシルが仕上がります。
こちらのスタンプ台は素材を選ばないため、インクが染み込みにくいプラスチックやゴム製品にも使えるでしょう。
価格:495円(税込)
サイズ:盤面 約タテ37×ヨコ37mm
材質・成分:染料インク
商品数量:1個(全17色展開)
通常のシートを使ったステンシルは面倒というかたは、ハンコタイプがおすすめ。
スタンプ台のインクをつけて対象物に押せば、ステンシルがあっという間に完成します。
こちらはフェミニンなフォントなため、ステンシル定番の「男前風」以外のデザインが楽しめるのも魅力です。
価格:1,572円(税込)
サイズ:19.2 x 12.6 x 2.11 cm
材質・成分:木材
種類:アルファベット
商品数量:45個
ステンシルに慣れてくると、ステンシルシートから自作したくなるもの。
しかしステンシルシート自作の難点は、イラストやデザインに剃ってうまく切れないという点です。
こちらのカッターは、刃の滑りがとても滑らか。
段ボールでさえも、力を入れずにカットができます。
ステンシルシート自作を効率良く進めたい方は、1本持っておくと良いでしょう。
価格:563円(税込)
サイズ:16.8 x 5.1 x 2.1 cm
仕様:折刃式、替刃式
商品数量:1セット
ステンシルは絵の具と型とスポンジ・筆さえあれば誰でも始められます。
いつものアイテムをまったく違う表情にしてくれるステンシルは、おうち時間に彩りを与えてくれるでしょう。
ステンシルに挑戦して、オリジナルのアイテム作りを楽しんでみてください。
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最終更新日 : 2020/12/22
公開日 : 2020/12/22