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多くの女性を悩ませる冷え性や体の冷えは、昔から万病の元とも言われています。
特に冷え性の人の体温は、理想体温よりも低い場合が多く、体温が低いことが基礎代謝や免疫力の低下に繋がり、そこから身体全体の不調を引き起こしてしまうケースも少なくありません。
しかし、冷え性に悩まされながらも、実際どのような対策をすればいいのか分からない方も多いのではないでしょうか。
「改善したいけれど、具体的に何をすればいいのかわからない…」そんなあなたに、今回は冷え対策の中でも手軽に始めることのできる「温活」について紹介していきたいと思います。
「温活」とは、「基礎体温を理想体温まで上げる活動」のことです。
一般的に理想の基礎体温は36.5℃~37.0℃と言われることが多いですが、現代において基礎体温がそこに満たない36℃未満という女性も少なくありません。
「体の冷え」や「冷え性」はこういった基礎体温の低さも原因のひとつとして考えられているため、「体の冷え」や「冷え性」を少しでも緩和・改善するには、「基礎体温を上げる」というのがひとつの対策になります。
一時的に体温を高めるためには、ストーブやエアコンといった暖房器具を使うのも有効ですが、それでは根本的な解決にはなりません。
そこで登場するのが「温活」です。
いくつかのポイントを押さえ、普段の生活に取り入れられる小さな行動から、基礎体温を理想体温へと近づけていきましょう。
人間には「首」「手首」「足首」といった3つの首があります。
これらは皮膚に近いところに太い動脈があるため気温に影響されやすく、外気に晒されると血液が冷やされやすくなってしまいます。
そして、その冷やされた血液が身体をめぐることで、全身の冷えへと繋がっていくというわけです。
逆にいえば、この3つのポイントを意識して温めてあげることで、温かい血液が全身にめぐり、体を内側からぽかぽかにしやすくなります。
ここでは、そんな「3つの首」を温めるのにおすすめのグッズをご紹介します。
首を温めるのに手っ取り早いのは、ハイネックやタートルネックと呼ばれる形のインナーやニットを着ることですが、毎日これらを着用するのはなかなか難しいものです。
そこで外出時に活躍するのが、言わずと知れた冬の防寒具であるマフラー、大判ストール、スヌード、ネックウォーマーです。
これらは冬のファッションアイテムの定番なので、好みに合わせて様々な色や素材、デザインを楽しめますよね。
最近では使い捨てカイロを入れるポケットのついたネックウォーマーも売っています。
在宅時におすすめしたいのが「蒸しタオル」と「首肩用のカイロ」です。
蒸しタオルは、42℃前後のお湯につけて絞ったり、水で濡らしてきつめに絞ったタオルをジッパー付きの袋に入れて、電子レンジで30~1分温めるだけで完成です。
あつあつの蒸しタオルは火傷する恐れもあるので、皮膚が敏感な方は蒸しタオルを乾いたタオルで包んでから首に当ててみてください。
3回~5回ほど繰り返すと首の血行が良くなり、冷えだけでなく首や肩の凝りにも効果的です。
洗濯物が増えるし蒸しタオルを用意するのは少し面倒…という方には、首肩用のカイロがおすすめです。
首肩用のカイロは、多くが電子レンジで温めることで繰り返し使えるものとなっています。
水分量の多い小豆の性質を利用しているものや、ジェル状のものなどがあり、筆者は小豆とセラミックが入ったものを愛用しています。
首肩用のカイロは蒸しタオルと同じく、オフィスでPCを使ったデスクワークをしている方や、手元の細かい作業をよくする方の肩こり対策としても活躍してくれますよ。
手先が器用で、裁縫の得意な方は小豆を使ってお手製の小豆ホットパックを作ってみるのもいいかもしれません。
手首は首や足首と比べると袖で隠れることも多いので、意識をして温めることが少ないかもしれません。
そんな手首も、手袋を買う際に手首まで隠れるタイプを選択したり、在宅時にアームウォーマーやハンドウォーマーを付けて過ごすだけで随分と変わってきます。
その他には、洗面器にお湯をはり、手を温めながら少しハンドマッサージをする「手浴」もおすすめです。
アロマのお好きな方は自分の好みの香りの精油を垂らすことで、リラックス効果もプラスされます。
外出時の足首の温め方法には、足首まであるソックスを履く、タイツの上にレッグウォーマーを着用する、ブーツを履くなどがあげられます。
お洒落のための我慢もしたいところですが、この冬は足首を温めることを意識したコーデを取り入れてみるのはいかがでしょうか。
在宅時には足首まで隠れるブーツ型のルームシューズや、暖かいルームソックスを履くのがおすすめです。
足首だけではなく、冷えやすい足先も合わせて一緒に温めてしまいましょう。
また、手首と同じくお湯で温めるのも効果的で、こちらは洗面器ではなく少し深めのバケツや足湯桶など、足首までしっかりと浸かれるものを用意すると良いでしょう。
シャワー派の方や、一人暮らしでなかなかお風呂に浸かることができない…という方は、足湯に浸かるだけでも体の温かさがだいぶ変わりますよ。
手足の先が冷たくなる「末端冷え性」の他に、お腹を触ってみるとなんだかお腹がひんやりしている「内臓型冷え性」というものがあります。
内臓型冷え性は知らないとなかなか気づきにくいので、”隠れ冷え性”と呼ばれていたりもします。
お腹は胃や小腸、大腸など健康を左右する大切な臓器が集まっている場所です。
ここが冷えていると多くの機能が低下し、身体全体の血流が滞って代謝が落ちやすくなってしまいます。
逆にいえば、「3つの首」と同じように温めてあげれば、温かい血液が全身をめぐってくれるというわけですね。
お腹を温めるものとして、外出時でも在宅時でも役に立つのが腹巻です。
腹巻というと、どこか昔の物であまりお洒落ではないイメージを持ってしまいがちですが、最近では薄手でスタイリッシュなものや、チラリと見えても可愛いものが増えています。
そして、腹巻はお腹とともに腰回りも一緒に温めることができるので、生理痛対策にも役立ちますよ。
また、よりお腹を温めたいという人にはカイロポケットの付いている腹巻もおすすめです。
腹巻の他には、在宅時や室内だと「湯たんぽ」もおすすめです。
お湯を入れて繰り返し使えるエコさと、じんわりと熱を伝える構造の使い勝手の良さから、昔から多くの人に愛用されている冷え性対策グッズです。
湯たんぽをお腹にかかえて毛布やブランケットにくるまっていると、じんわりと体が温まり、気づけば夢の中…なんてことも。
また、お腹のついでに、腰、お尻、二の腕、ふくらはぎも湯たんぽで温めると効率よく温活をすることができますよ。
▼関連記事
・ 女性にこそ是非使ってほしい「腹巻き」!気になる効果や使い方、おすすめの腹巻きを紹介
・ 湯たんぽの選び方や使い方からおすすめの湯たんぽまで紹介!
冬になると自然と飲むことが増えるホットドリンク。
ただ温かい飲み物を飲むだけでも体は温まりますが、ここでは体を内側からポカポカと温めてくれる飲み物を紹介します。
身体を温める食材というと、多くの人が思い浮かべるもののひとつが生姜ではないでしょうか。
生姜は生で食べても体を温める効果はなく、生姜を加熱することで生まれる「ショウガオール」という成分に、血行を促進し、発汗を促すなどの体温維持効果があると言われています。
そこでおすすめしたいのが、ジンジャーシロップ。
お湯や紅茶に入れて飲むのも良し、お料理の隠し味に使っても良しという、これひとつ作っておけば色々な楽しみ方ができる万能シロップです。
なかでも紅茶は、製造過程で発酵することから体を温める飲み物にあげられるので、紅茶×生姜という最強タッグから生まれるジンジャーティーは特におすすめです。
ゆずにはリモネンという血行を促進する作用をもつ成分があり、この成分は皮に含まれています。
日本でもポピュラーになってきた韓国の伝統茶「ゆず茶」もゆずの皮が使用されており、いまや体を温めるドリンクの代表格となっています。
お手軽にゆずドリンクを飲みたい方には、市販のゆず茶をおすすめします。
本場韓国からの輸入品もあれば、国産で余分な添加物が無添加のものもありますよ。
ゆず茶やゆずシロップは家庭でも簡単に作ることができます。
しっかりと煮沸消毒したビンを使えば、完全無添加の自家製ゆず茶やシロップを約1ヵ月ほど楽しめます。
このとき、ゆずを皮から使うことになるので、購入の際には無農薬のものを選んだり、無農薬のものが手に入らない場合はよく水洗いをしたりしてくださいね。
※合わせて読みたい: 韓国伝統茶の1つ「ゆず茶」の作り方とアレンジレシピを紹介
冷え性の対策には、栄養のバランスを考えながら体を温める食事をするよう心がけることも大切です。
食べ物にはたんばく質・脂質・炭水化物といった栄養素的な分類の他に、漢方の考え方による分類があるのをご存知でしょうか。
漢方では、体を温めるものは陽性、体を冷やすものは陰性、それらにあてはまらないものを中庸の食べ物とする考え方があります。
体を温める陽性の食材としては「寒い涼しい土地や気候の時に取れる物」「ゆっくり育つ物」「堅くて水分の少ない物」があげられ、冬が旬の根菜類(にんじん、ごぼう、れんこん等)や、りんごや桃などが当てはまります。
バランスの良い食事を採るのは大前提として、意識的にこれら陽性の食材を使ったメニューを献立に取り入れていくことで、体を内側から温めていくことができます。
食材だけではなく、調理方法にもポイントがあります。
食材はなるべく生のまま食べるのではなく、煮る・焼く・ゆでる・炒めるといった加熱調理をしましょう。
体を冷やしやすいと言われる水分量の多い野菜も、加熱調理をすることで余分な水分がなくなります。
また加熱調理の際に、片栗粉やくず粉でトロミをつけたり、調味料として体を温める作用のあるハーブやスパイスを加えたりするとより効果的に内側からほかほかになります。
その他、先に述べたりんごも、そのまま生で食べるよりも丸々オーブンで焼いたり、スライスしたものをソテーしたりして焼きリンゴにするのがおすすめです。
スライスした焼きリンゴにはちみつをかけたり、ソテーする際に甜菜糖を加えて絡めたりすれば、自然の甘みでヘルシーなおやつやデザートにもなりますよ。
焼きリンゴにシナモンパウダーをかけるとより効果的に体を温めることができるので、そちらもぜひ試してみてください。
寒いとどうしてもお部屋の中で縮こまってしまいがちですよね。
しかし、毛布やブランケットにくるまっているだけではなかなか体は温まりません。
そこでおすすめしたいのが、手軽にできるストレッチとツボ押しです。
ストレッチで重点をおきたいのは、3つの首まわりと腰や脚といった下半身です。
ゆっくりと時間をかけて首を回したり、足指の付け根に手指を入れて足首を回したりといったストレッチはとっても手軽にできますよ。
太い動脈の通っている3つの首まわりは、温めるだけではなく、このように動かしてほぐしてあげることも忘れずに。
冷え性に効くツボで有名なのは「三陰交(さんいんこう)」という足の内側にあるツボです。
三陰交はくるぶしの一番上から指4本分くらい上(7~8cm上)、すね骨のすぐ後ろにあります。
押すと少し痛みを感じるところなので、押しながら探ってみてください。
ここを「ゆっくりと息を吐きながら10秒ほど押し、息を吸いながら10秒かけて戻す」というのを左右ともに数回繰り返してみましょう。
この動作がちょっと面倒…という方は、熱めのシャワーを数秒当てたり、お灸を据えるのもおすすめです。
冷え性だけでなく、生理痛、生理不順、むくみなど女性によく効くツボなので、お風呂上りなどに手軽に試してみてくださいね。
冷え性対策の温活で意識することをご紹介しました。
どれも簡単に生活に取り入れることができるものなので、自分が続けられることを少しづつ実践してみてくださいね。
「体の冷え」を改善して、寒い冬も元気に乗り切りましょう。
※合わせて読みたい: 【薬剤師が解説】冷え性の原因と対策方法を紹介!冷え性改善ストレッチで全身ポカポカになろう
監修:みなと元町内科クリニック院長 笠木 伸平(かさぎ しんぺい)
大学卒業後、内科医師、膠原病リウマチ専門医として病院勤務。
米国国立衛生研究所の特別研究員、神戸大学医学部付属病院検査部 副部長の経験を経て、現在は みなと元町内科クリニック で院長を務める。
「未病」(=健康でもない、病気でもない半健康状態)の患者さんに対して、最新の西洋医学、東洋医学、栄養学、心理学を組み合わせた診断とケア、カウンセリング等を提供。
患者さんと一緒にその方にあった生活習慣の改善方法を考えていくことを大切にしており、最終的に、未病の段階で自分のケアができ、薬に頼らなくても済む人を増やしていくことに取り組んでいる。
最終更新日 : 2021/02/22
公開日 : 2018/11/21