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「イースター(Easter)」というと、ウサギやカラフルな卵、春の花々といった華やかなイメージを持つ人も多いと思います。
本場・海外でも、イースターの時期はかわいい雑貨やお菓子で街が彩られます。
しかしこのイースター、実際にはキリスト教徒にとっては非常に大切な行事。
十字架に磔にされ亡くなったイエス・キリストが、3日後に復活したことを祝う「復活祭」を英語圏ではイースターと呼んでいます。
そのため、キリストの誕生日であるクリスマスよりも宗教的には重要視されている行事なのです。
2023年のイースターは、4月9日(日)です。
ちなみに、イースターの日付は毎年異なります。
これは325年のニカイア公会議にて、イースター時期は「春分の日の後の最初の満月(3月21日)に続く最初の日曜日」と定められたため。
正確にいうと、東方教会・西方教会ではイースターの日付が異なりますが、日本はローマ・カトリックを主とする西方教会と同じ日付を使っています。
イエスの復活を祝うイースターは、実は当日だけではありません。
一般的にイースターと呼ばれる日曜日は、正確には「イースターサンデー」といいます。
その前の40日間(四旬節)は、熱心なキリスト教徒の人々はお肉やコーヒーやお菓子などの嗜好品を控えます。
ただ、現代ではクリスマスのように家族で過ごし、イースターエッグなどで飾りつけをしてディナーを食べるだけという人も多いようです。
イースターの歴史を知るために、まずはイエス・キリストの復活を簡単に説明しましょう。
弟子の一人ユダの裏切りによって、十字架に磔の刑に処され命を落としたイエス。
その遺体は洞窟に埋葬され厳重に守られていたのですが、2日後の日曜になると遺体は消え、生き返ったイエスの姿を弟子や信者たちが目撃します。
イエスが亡くなったのは人々の罪をあがなうことで、その死からの復活は「信じる者の罪はもう赦された」ということの証明だと聖書は伝えています。
つまり、イエスの復活は「信じるものは救われる」というキリスト教の教えを明確にした、とても重要な出来事なのですね。
そんなイエスの復活祭は、実は聖書では「イースター」という言葉は使われていません。
諸説あるものの、春と豊穣の女神「エオストレ(Eostre)」が名前の由来とされています。
ギリシャ語では「パスハ(Πάσχα)」、ラテン語では「パスカ(Pascha)」、フランス語では「パック(Pâques)」と言います。
キリスト教圏では、クリスマス以上の大事な文化であるイースター。
そんなイースターは、日本ではクリスマスやハロウィンに比べて文化としては浸透していないため、外でのイベントは残念ながらまだまだ少ないのが現状です。
しかし、海外に行かずとも日本でイースターを楽しむ方法はたくさんあります!
今回は、料理やグッズなどおうちで楽しめるものや、毎年恒例・ディズニーランドのイースターイベント情報をピックアップしました♪
イースターエッグを使った「エッグハント」。
本場では、公園など広い場所でイースターエッグを探すアウトドアイベントですが、もちろん屋内でもできるので、日本でもおうちの中でお子さんと楽しむ人も増えているそうです。
イースターエッグは、鶏卵に色づけをしたり装飾を施したイースターの飾りで、復活祭の卵とも呼ばれます。
古来から豊穣を意味する卵は、四旬節での肉類の断食の終わりを祝うために食べられていました。
また、イースターには「玉ねぎの皮の煮汁で染めた赤い卵を友人に贈る」という伝統があります。
この赤色はキリストの血を意味し、復活によるグッドラックを願う文化で、今でも東欧の国ではこの伝統文化が続いています。
「エッグハント」は、公園や庭などに隠したイースターエッグや卵型のお菓子などを、子どもたちが探して集めるゲームです。
16世紀頃にアメリカで生まれ、イギリスやドイツなど多くの国で楽しまれています。
制限時間が過ぎたら、一番多く卵を見つけた子や、一番大きい・小さい卵を見つけた子にごほうびが与えられるため、子どもたちにとても人気のイベントです。
日本では大きなエッグハントイベントは今のところ開催されていませんが、家の中で楽しんでいる人も多いそう。
最近ではオンラインショップやダイソーでも、プラスチック製の卵型ケースが入手できます。
卵型ケースはパカっと開けられるようになっているので、中にお菓子などを入れて家の中やお庭に隠せば、簡単にエッグハントを楽しめますよ♪
イースターエッグと並んで、イースターの時期になると見かけるのがウサギモチーフのアイテム。
西方教会の文化では、ウサギはイースターエッグを運んでくる役割を持っていて「イースターバニー」や「イースターラビット」「復活祭のウサギ」などと呼ばれています。
ウサギは一年にたくさん子どもを産むことから、豊穣や実りのイメージにつながると言われています。
欧米のスーパーでは、ウサギの形やパッケージのチョコレートやお菓子がたくさん並んでいます。
また、ウサギのぬいぐるみも子どもたちに人気ですよ♪
日本のコストコでも、数年前からイースターバニーの大きなぬいぐるみを販売しています。
期間・数量限定品で入手困難とも言われているとても人気な商品なので、見つけられたらラッキーかもしれません。
※2023年3月現在、本年度のイースターイベント開催の情報は発表されておりません。詳しくは 公式サイト をご確認ください。
「イースターといえばディズニーランド!」というイメージの人も多いのではないでしょうか。
ディズニーランドでは、例年イースターの時期にはイースターの飾りつけやパレードが開催されています。
特にイースターらしい装いを身に纏ったキャラクターたちが登場するパレードは必見でしょう。
他にも園内では、ぬいぐるみバッジやお菓子といったイースターグッズや、スーベニア付き限定スペシャルメニューが提供されることも♪
また、ディズニーアンバサダーホテルでも、スペシャルメニューやスペシャルドリンクが楽しめます。
次に、イースター料理やイースターにまつわる食べ物をご紹介します。
料理や食べ物は文化の中でも一番取り入れやすいものなので、ぜひおうちでイースターパーティーをする際の参考にしてみてください。
チョコレートでできたイースターエッグです。
もともとイースターエッグには鶏卵が使われていましたが、最近ではアレルギーなども考慮してチョコレートやキャンディで作られたイースターエッグを代わりに飾って食べることも増えています。
チョコレートエッグは一口サイズのものから、ダチョウの卵ほどの大きさのものまでバラエティ豊か。
大きいサイズのものは内側が空洞になっていて、割ると中にお菓子が入っていたり、チョコクリームが詰まっていたりします。
近頃は、コストコやカルディ、その他日本のスーパーや雑貨屋さんでもイースターチョコレートエッグが販売されているので、ぜひ探してみてくださいね。
「ホットクロスバンズ(Hot Cross Buns)」は、イギリスを中心に伝わる伝統的なイースターフード。
四角い形のパンに、イエスが磔にされた十字架(クロス)の模様が入っている、まさに復活祭をイメージさせるパンです。
14世紀に修道士によって作られたホットクロスバンズは、今もイースター時期になるとスーパーやベーカリーで販売されています。
イギリス以外にも筆者の住むアイルランドや、ニュージーランド、カナダなどの国で食べられます。
このホットクロスバンズは、中にレーズンが入っているのが特徴。
バターやシナモン、お砂糖の控えめな甘みとレーズンのフルーティーな風味があわさり、子どもから大人にまで愛されているイースターフードです。
名前が印象的な「デビルドエッグ(Deviled Egg)」は、イースターにピッタリな人気料理の一つ。
ゆでた卵を半分に切り、マヨネーズやマスタードなど調味料を混ぜた卵黄ペーストを詰め、パプリカパウダーを最後に振りかけた料理です。
マスタードや胡椒などのスパイシーな香辛料を使っていることから、デビルという名前が付きました。
他にも「スタッフドエッグ(Stuffed Egg)」など別名で呼ばれることもあります。
厳密に言えば、デビルドエッグはイースターの伝統料理ではなく、中世ヨーロッパより前菜として出されていたパーティーの定番料理ですが、最近ではイースター料理としても人気です。
シンプルで簡単なので、お子さんと一緒に作ってみるのも良いでしょう。
調味料を変えてみたり、盛り付けのアレンジをすればインスタ映えも狙えますよ♪
もう一つ、イースター料理としてよく食べられるのが「ラムロースト」です。
お肉をイースターに食べるのは、四旬節の肉類断食の終わりを祝うという意味を持っています。
なお、ここではビーフでもポークでもなく、ラムを使うのが重要なポイント。
キリスト教の聖書では、子羊は度々生贄として登場します。
つまり、人々の罪を背負って命を落としたイエスは生贄であり「神の子羊」と称されることから、ラムが食べられるようになったのだそう。
ラムローストは、ハーブや調味料を振ったラム(子羊)の骨つき肉をオーブンでローストするだけのシンプルな料理です。
ローストビーフと似た作り方なので、時間がある人はぜひ作ってみてくださいね。
イースターの飾りつけに使えるイースターエッグ。
実は、おうちにあるものでカンタンに手作りできるんです!
今年のイースターは、お子さんやお友達と一緒にオリジナルのイースターエッグを作ってみませんか?
イースターエッグの作り方は、アクリル絵の具やポスカでペイントする方法もありますが、今回は本場でも行われている食用色素(食紅)を使って色付けする方法をご紹介します。
卵は、染めたその日のうちに食べる場合は、あらかじめ卵を茹でておきます。
二日以上飾りたい場合は、卵はゆでずに穴をあけて中身を出した殻を使用しますので、茹でずにおいてください。
※画像では都合上茶色の卵を乗せていますが、しっかりと色が出ないため、実際には白い卵をお使いください。
食用色素には、化学合成色素と天然色素(花や虫からできたもの)があります。
鮮やかな発色を出したい場合は化学合成タイプ、パステルカラーが好みの人には天然色素がおすすめです。
最低限レッド・ブルー・イエローの三原色を揃えて入れば、グリーンやパープルなどの色は二色を混ぜることで作れます。
ただ、よりキレイな色を出すにはやはりそれぞれの色を揃えると良いでしょう。
食用色素の発色・色もちを良くするために使うアイテムです。
米酢など他の酢でも、色がついていなければ代用できるのですがホワイトビネガーが一番色もちに効果があるので、できればホワイトビネガーを使用くださいね。
食用色素水を作るための紙コップですが、家にあるコップなどを使用しても問題ありません。
スプーンは、卵を食用色素水に漬けるために使いますが、トングでもOKです。
卵の殻だけを使う場合、中身を出すために穴を上下にあける必要があるので、画鋲などを使用します。
筆者はダイソーで売っている卵の穴あけ器を使っています。 ※ゆで卵を使う場合は不要
爪楊枝は、穴を広げるために使います。
こちらも、ゆで卵を使う場合は不要です。
模様をつける際に使います。
こちらも模様をつけるための道具です。
丸型やハート型などお好きなものをチョイスしてみてくださいね。
マーブル模様をつける際に使います(大さじ1杯ほど)。
食用色素水を拭き取るために使います。
まずは、殻を割らずに生卵の中身を出す方法から解説します。
ゆで卵を使う人は、次のステップへ進んでOKです。
最初に、画鋲や卵の穴あけ器で卵の上下に穴を開けます。
力を入れると割れてしまうので、あまり強く握らないよう注意くださいね。
次に、片側(下の方)の穴を爪楊枝を使って広げます。
これは、こちら側の穴から中身を出すためです。
穴が広がったら、爪楊枝を挿し入れてグルグルっと中身を混ぜておくと、中身が出やすくなります。
そして、広げた穴を下向きにして、上の穴(広げていない方)から空気を入れて中身を押し出します。
口をつけてフーッと強く息を入れるか、それが難しい場合ストローを使うのもおすすめです。
すべて中身が出切ったら、中を水で軽くすすぎます。
すすいだ水を捨てて、水で濡れた部分を乾かしたら下準備は完了です。
卵の殻の準備ができたら、次は食用色素水を作ります。
これを色の数だけ作ります。
食用色素水ができたら、スプーンやトングで卵を水に浸します。
ゆで卵の場合は重さで沈んでくれるのですが、殻だけを使う場合浮いてしまうので、トングなどで軽く押さえておきます。
1分ほど漬けたら一度取り出して、色味を確認します。
おそらく1分ではほんのり色づいたパステルカラーになるはずですので、はっきりとしたビビッドカラーにしたい場合はさらに2〜4分ほど、色味を確認しながら浸してみてください。
お好きな色に染まったら、キッチンペーパーでしっかりと食用色素水を拭き取ります。
その後乾かすのですが、水気が残っていると色むらになりやすいので注意くださいね。
それではここからは応用編として、模様を作ってみましょう!
最初に紹介するのは、クレヨンで描く方法です。
染める前に、まず卵の殻に白色のクレヨンで好きな模様を描いていきます。
白い卵に白クレヨンを使うと模様を描いた場所が目で確認しにくいので、他の色のクレヨンを使っても構いませんが、白色の方が食用色素とのコントラストでキレイに模様が浮かび上がるためおすすめです。
模様を描き終わったら、お好きな色の食用色素水に浸します。
染め方は先ほどと同様で、色味をこまめに確認しながら1〜5分ほど漬けて色を染めていきます。
卵を取り出してキッチンペーパーで水気を拭き取り乾かすと、写真のようにくっきりと模様が作れます♪
ハート柄や星、しましまなど、お好きな模様を描いてみてくださいね。
応用編2つ目は、シールやマスキングテープを使って模様を描く方法です。
こちらもクレヨン同様、食用色素水で染める前にシールを卵に貼っていきます。
今回は丸型のシールを使ってポルカドット柄を作ってみたいと思います。
マスキングテープでボーダーにしたり、星柄や花柄のシールを使うのも良いですね。
剥がれないようしっかりとシールやマスキングテープを貼ったら、お好きな色の食用色素水へ浸します。
こちらの写真は、ブルーの食用色素水で1分半ほど染めた仕上がりです。
キッチンペーパーで水気を拭き取りしっかりと乾かしたら、シールやテープを剥がしていきます。
すべてのシールを剥がすと、くっきりとしたポルカドット柄に。
写真のようにもともと色むらのある卵を使うと少し色むらができてしまうのですが、それもまた味があって可愛いですよ♪
応用編3つ目は、グラデーションカラーに挑戦です。
グラデーションは一色でもできるのですが、二色の食用色素水を使うとよりキレイになります。
まず最初に、ベースとなる色に染めていきます。
二色でグラデーションを作る際は、ベースカラーの一色目を薄い色にして、重ねる二色目を濃い色にするとキレイに仕上がります。
今回は、ベースの色をイエローにしました!
一色目を染めたあとしっかりと乾かしたら、次に二色目の色をつけていきます。
自然なグラデーションを作るには、染める面積を少しずつ増やしながら色を重ねていきます。
このように色を重ねたら、水気を拭き取り乾かして完成です。
応用編最後は、二色以上を使ったマーブル模様を作ってみましょう!
マーブル模様を作るには、植物オイルを使います。
植物オイルの油分が食用色素水を少しはじくことで、まだらに模様ができるという原理です。
まず、グラデーションカラー同様、ベースカラーを作ります。
二色目を乗せる前に、しっかりと乾かしておきましょう。
次に、二色目に使いたい食用色素水に植物オイルを大さじ1杯加えます。
しっかり混ぜたら、ベースカラーに染まった色つき卵を浸し、さっと絡めます。
今回は長く漬ける必要はなく、5~10秒ほど絡めたらすぐにキッチンペーパーで拭き取ります。
拭き取った完成品がこちら!
この方法なら、お子さんでも不器用さんでも、簡単にマーブル模様ができます。
今回は、キリスト教圏のお祝い事「イースター」についてご紹介しました。
キリスト教徒の人々にとって、イースターはイエスの死からの復活を祝うとても重要な行事です。
そうとはいえ、キリスト教に馴染みのない人でも、イースターを楽しむ方法はたくさんあります。
イースターエッグを作って飾ったりお子さんとエッグハントを楽しんだり、ラムローストなどの料理を家族で食べたりと、日本でも気軽に楽しめますよ。
コストコやカルディなどの輸入ショップでもイースターグッズが販売されているので、何か一つでも取り入れてみてはいかがでしょうか。