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綺麗な夕焼けを見たとき、盛り付けの美しい料理が運ばれてきたとき、可愛いパッケージのコスメをゲットしたとき。
今の時代、「写真を撮りたい!」と思ったそのときに、デジタルカメラやスマートフォンがあれば、お手軽に写真を撮影することができます。
そんな中で、ぱっと撮影したはいいものの「なんかちょっと惜しいな」とか「もうちょっとお洒落に撮ってみたいな」と思ったことはありませんか?
もしかしたらその写真は、写真撮影で気を付けたいポイントを見逃してしまっているかもしれません。
ボタンを押せばカメラやスマホが簡単に記録してくれますが、写真を根本からよくするためには、シャッターボタンを押す前に少しの工夫を加えることが大切です◎
本記事では、そんな「少しの工夫」を中心に写真撮影の基本をご紹介します。
※合わせて読みたい: 【発展編】スマホでも実践できる写真撮影のコツ&テクニック!撮影後のレタッチの方法も解説
撮りたいもの(被写体)や撮影する場所に関わらず、シャッターボタンを押す前にチェックしたいのが「構図」、「光」、「背景」です。
この3つのポイントを意識するだけでも、写真は劇的に変わります。
「いい写真だな」「美しいな」と感じる写真の多くは、「構図」が整っているものがほとんどです。
デザインの黄金比と呼ばれる比率があるのと同じく、写真にも「構図の美しさ」というものが存在します。
同じ被写体(風景、人物、食べ物、コスメetc...)を撮影する場合でも
といった構図の条件しだいで、写真の印象はかなり変わってきます。
集合写真を撮るときに太陽が背にあって顔が暗くなってしまったり、料理を美味しく写したいのに手元にスマホの影が入ってしまったり、「光」を考えずに撮影して悲しい思いをした経験のある方も多いのではないでしょうか。
これらは、1番強い光がどこから当たっているかを意識して、被写体の位置を変えたり、カメラの角度や撮影する方向を変えたりすることで解決します。
まずはシャッターボタンを押す前に、光の位置関係を確認する癖をつけましょう。
写真撮影の場において、光はとても重要な存在です。
光と被写体の位置関係以外に、どんな光のもとで写真を撮るかもポイントとなってきます。
例えば、蛍光灯や白熱灯のもとで写真を撮影すると、それぞれの色味が写真にも影響します。
同じ被写体でも、白熱灯の場合はオレンジっぽく(暖色みが強くなる)、蛍光灯の場合は青白く(寒色みが強くなる)写ってしまうんです。
アート作品としてその色味も取り入れたい場合には問題ないですが、自然な色味で撮影したいという場合には、自然光(太陽光)のもとで撮影することをおすすめします。
写真を撮るときに、メインの被写体ばかりに気を配ってしまいがちですが、写真の善し悪しの鍵は「背景」が握っていたりします。
「何を撮るか」に加えて、背景に余計なものが映り込んでいないか、角度を変えたらもっと良い背景で写真を撮れないかなどを考えてみましょう。
上の写真のように、飲食店で「食べ物の写真を撮ったらお手拭きの外袋やゴミが映り込んでいた」というようなときはありませんか?
これも「自分が画面に収めたいもの以外に、映り込んでしまっているものがないか」をシャッターボタンを押す前に確認するだけでも気を付けられますね◎
また、その場にあるものを撮る場合ではなく、購入品などを家で撮影する場合にも背景はこだわりたい部分です。
「家の中の生活感を隠して写真を撮りたい」「お洒落な空間を作り出したい」というときには、撮影をするためにスペースを生み出すというのもひとつの手です。
先程紹介した、写真上達のためのポイントのひとつ「構図」。
基本的なもので10種類以上あり、またその中の構図を2種類取り入れたハイブリット構図なども存在します。
ここでは、初心者でも取り入れやすい構図から、写真がワンランクアップするオススメの構図までの5つの構図を厳選してピックアップしました。
日の丸構図とは、その名の通り日本の国旗をイメージした構図で、被写体を画面の中心に置いた構図です。
とっても簡単な構図であることから「平凡な写真になりやすい」「簡単すぎてダサい」と言われてしまうこともあります。
ですが、だからこそ人を惹きつける写真にするのが意外と難しく、実は奥が深い構図とも言えます。
単純構図だからと敬遠されがちですが、ポートレートやペット、花の写真を撮るのには向いている構図です。
日の丸構図は、メインの色(人物の服の色やペットの毛色)と背景の色がなるべく被らないようにするとより写真が際立ちます。
色が被らないようにすることで、主題としたい被写体にパッと目がいき、印象的な写真になります。
また、飲み物やコスメなどを手持ちで撮影するときにも日の丸構図はオススメです。
このとき白い壁やナチュラルな木目、無地のコンクリート壁など、メインが際立つ背景を選ぶとなお良しです◎
二分割構図とは、画面を上下 or 左右に分割してつくる構図です。
地平線や水平線を取り入れる風景写真の際には、チャレンジしてみたい構図のひとつ。
このときに、水平線が斜めになってしまうと写真に違和感が生まれやすいので、グリッド線を表示しながら水平垂直を意識して撮影するのがポイントです。
上の写真はマジックムーンを写真に入れ込むために、ちょっと下よりの空と海が2:1の二分割構図になっています。
二分割の位置は必ず写真の真ん中でなければならないことはないので、被写体に応じて割合を変えてみるのも面白いですよ。
こちらの紅葉のリフレクション(紅葉が池に反射している)写真も、二分割構図です。
リフレクションは風のない日に池や湖の水面に現れるので、このような風景に出会ったときはぜひチャレンジしてみてください。
鳥居や左右対称な造りをしている建物も、二分割構図を意識して撮ると画面が安定します。
このように画面を真ん中で縦割りにした際、左右対称になるものを「シンメトリー構図」とも呼びます。
物撮りをするときにも二分割構図は使えます。
この写真は、ピントのあったメインの被写体を画面の下部に配置して二分割構図を作り出しています。
また、こちらはメインの被写体が下よりの中央にあります。
このように、二分割構図×日の丸構図を合わせてみるのも面白いですよ。
こちらの物撮りは、リップとピアスの置き方を工夫して二分割構図を作っています。
シンメトリー構図は、被写体が同じでなくても、角度や配置の仕方を左右で真似ることによっても使えるのが面白いですね♪
三分割構図は、画面を三分割(縦三分割、横三分割)する、または縦横三分割線が交わった分割点に被写体を置いてつくる構図です。
こちらは筆者もよく使う構図で、「日の丸構図から卒業したい!」という方におすすめです。
上の写真は、空と海だけで二分割構図の写真にしても良いですが、道路を入れることでストーリーのある三分割構図を作っています。
分割する線は必ずしも直線でならなければならないことはありません。
この写真は、空とナゴヤドーム、手前の道(ブリッジ)で画面を三分割しています。
ナゴヤドームはゆるやかな曲線ですが、違和感なく安定した画面をつくることができていますね。
こちらはメインの被写体、白壁、木の窓枠によって三分割構図となっている写真です。
背景を工夫することで、こういった三分割構図も楽しめます。
こちらは三分割法で生まれる4つの交点(分割点)のうち、右下の交点に被写体を置いた写真です。
三分割法のメインとも言えるのが、この交点に見せたいものを配置するテクニック。
被写体を真ん中に置く「日の丸構図」から脱却したい場合は、被写体を分割点に置くことを意識すると写真が見違えます。
こちらのスイーツの写真は、分割点の右側2か所と、一番見せたいスイーツが重なるように配置しています。
アングルにもよりますが、このようにちょっと背丈のある被写体を撮るときは、分割点の位置にピントを合わせて、被写体は分割線上と重なるようにしてみるのも良いですよ。
この写真は、左下の分割点と、右上の分割点に重なるように被写体を配置しています。
2つの被写体が斜めの対角線上に位置することになるので、こちらは次に紹介する対角線構図にも当てはまる構図です。
二分割、三分割に続き、四分割構図というものも存在します。
分割数が異なるだけで、三分割構図とポイントは変わらないので、余白をうまく活用したい場合などは、四分割構図で被写体を端に寄せてみるのもありです◎
対角線構図は、対角線上に被写体を並べたり、対角線で境界をわける構図です。
この構図は写真の奥行を出したいときや、手前から奥への動きを表現したいときにも使える構図です。
道路や橋、電車がホームへ入ってくる様子などは、対角線構図と相性の良い構図です。
また、対角線構図という名前ではありますが、線の始まりが必ずしも角から出ている必要はありません。
東京駅の夜景の写真のように、対角線を意識した右下から左上へ伸びる斜めの線を意識して撮るだけでも、十分迫力のある写真になります。
対角線構図は食べ物の写真を撮るときにも使いやすい構図です。
ひとつのお皿を対角線上にのせて撮るのはもちろん、上の写真のようにメインの料理と、飲み物や小皿などを対角線上に並べて撮るのも効果的です。
こちらは対角線を使って境界をわけた写真の一例です。
対角線を意識して、右下側に紫陽花群がくるように風景を切り取っただけですが、雰囲気が出ていますね◎
このブツ撮り写真は、対角線を意識して左上側に被写体を寄せた写真です。
こちらの写真のようにあえて余白をつくることは、見せたいものを目立たせる効果があります。
また、背景のうるさくない余白をつくることで、文字入れなどもしやすくしています。
インスタグラムでマガジン風の加工などをしたい際には、文字入れをする余白部分も意識してみると良いでしょう。
今回ご紹介する最後の構図が、アルファベット構図です。
これはアルファベットのSやCを意識した構図で、食べ物などを撮るテーブルフォトでも役立ちます。
上の写真は、もともと被写体の持っている曲線を活かして、被写体をあえて全部入れ込まずにC字構図で撮った写真です。
こちらはC字を2つ、画面に取り入れた写真です。
このようにどちらも全てを映り込ませず、C字を2か所作る構図も面白いですよ。
今回は空いたスペースに手書きの落書きも入れてみました♪
Sのカーブの位置に2つの食器を配置してS字構図を作ることができます。
奥にメインで撮りたいものを持ってきて前ボケを使う手法もありますが、はじめのうちはメインを手前にもってくるのがオススメです。
このようなテーブルフォトだけでなく、カーブの多い道路や川をメインに持ってくる風景写真にもS字構図はぴったりの構図です。
写真撮影時に気にしたい要素のひとつとしてあげた「光」。
被写体にどこから光が当たっているかによって、写真の印象は大きく変わります。
写真撮影で意識する光は全部で5種類あります。
「順光」「半順光」「サイド光」「半逆光」「逆光」です。
ここでは、被写体に対しての光の当たり方の中でも「順光」、「逆光」、「半逆光」について説明します。
自然光で撮影する場合は太陽の位置、電気の付いた屋内で撮るときには被写体に当たる1番強い光の位置で光の向きを見ていきましょう。
順光とは、被写体の正面から射す光のことです。
自然光の場合では撮影する人の背に太陽がある状態で、順光で写真を撮ると色や形がはっきり出るのが大きな特徴です。
明るくはっきりとした色合いの写真が撮れるのが魅力ですが、被写体の正面から光が当たるため、立体感や奥行きのないのっぺりとした写真になりがちというデメリットもあります。
また、光源→カメラ(撮影者)→被写体という位置関係になるので、被写体に影が落ちてしまうこともあります。
飲食店などで食べ物の写真と撮る際に、お皿にスマホやカメラ、手の影などが入ってしまうのはこれが原因です。
逆光とは、被写体の後ろから射す光のことです。
この場合、光源は写真からは見てとれませんが、被写体の手前に影ができているので、カメラ(撮影者)→被写体→光源の位置関係であることがわかります。
メインの被写体が暗くなったり、露出(明るさ)の調整が難しかったりするので、逆光には良くない印象を持っている方も多いかもしれません。
ですが、明るさの調整をしっかりとすれば、ふんわりとしたお洒落な写真から、シルエットの格好いいビシッとしまった写真まで撮れるオススメの光に早変わりします。
逆光初心者におすすめなのは、太陽の位置が高い時間帯です。
夕方の強く差し込む逆光もドラマチックな描写を表現できて魅力的ですが、露出補正の調整が難しいので、慣れてきてから挑戦してみてくださいね。
半逆光(斜光)は、斜め後ろ45℃あたりから射す光のことです。
今回は写真右上から光が当たっているので、左手前に影ができています。
半逆光は一番扱いやすい光といっても過言ではなく、半逆光を活用すると簡単に雰囲気のある写真を撮ることができます。
逆光のドラマチックなイメージを取り入れつつも、被写体自体は逆光ほど暗くならないので、露出の調整もしやすいのがポイントです。
ペットの写真を逆光や半逆光で撮影すると、上の写真のように毛の部分がほわほわとしてもこもこ感が増すのでオススメです。
また、食べ物の写真も半逆光で撮影するのに向いている被写体です。
手前の方は少し暗くなりますが、光と影で食べ物の立体感が際立ち、光に近い奥の方はツヤが出るので、料理が美味しそうに見えますよ。
今回は写真撮影の基本の「き」として、構図・光・背景のお話をしました。
写真を撮る前に3つのポイントを意識してみるだけで、写真で切り取れる世界がかなり変わります。
実際に撮影してみるとわかりやすいので、時間のあるときに同じ被写体を様々な構図や角度から撮影してみてくださいね♪
最終更新日 : 2020/11/10
公開日 : 2020/10/19