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ローズマリーは地中海沿岸地方の原産で、葉に爽快で力強い香りがあるのが特徴です。
葉は常緑で、秋から春にはたくさんの可愛らしい小さな花が咲き続けます。
現在は南ヨーロッパをはじめとして世界中の至るところで栽培されていて、日本でも自宅で手軽に栽培することができる植物です。
古くから香辛料や薬草(ハーブ)として使われてきたローズマリーは、なんと古代エジプト時代のファラオのお墓からその枝が発見されています。
古代ギリシャ時代には、記憶や思い出の象徴とされており、学生はこの枝葉でつくった花冠をかぶったり、小枝を髪に刺したりして勉強していたと言われています。
この他にも、悪魔から守る神秘的な力を持つとされ、葬儀の際に棺の上に小枝をのせたり、花嫁の冠に編み込んだりしていたそうです。
ローズマリーに関する面白い物語があります。
それは中世のハンガリーでのお話です。
14世紀のハンガリー王妃であるエリザベートは、夫を亡くした後に国の指揮をとり、その人望から国民の支持を得ていました。
才色兼備で、国もよく治めていたエリザベート王妃でしたが、70歳になるころに神経痛を患ってしまいます。
このとき、王妃に処方されたのがローズマリーを主成分とした薬でした。
王妃は処方されたローズマリーをアルコールと共に蒸留した薬酒を飲んだり塗ったりしたところ、たちまち病が治っていったそうです。
それどころか、なんと70代にして隣国ポーランドの王子にプロポーズをされたほど、若さと美しさを取り戻したと言われています。
70代にして隣国の若い王子様からプロポーズされるなんて、驚きの物語ですよね。
これはあくまでも物語上のエピソードですが、実際に中世ヨーロッパでは薬草としてローズマリーが重宝されていた歴史があります。
それでは、実際にローズマリーにはどんな効果や活用法があるのかを見ていきましょう。
シネオールというローズマリーに含まれる香り成分には、精神を安定させたり頭をスッキリさせてくれる効果があると言われています。
古代ギリシャ時代の学生たちが、勉強をする際にローズマリーの香りを使用していたのも、この効果を期待してのことだったのでしょう。
仕事や勉強で煮詰まったときには、ローズマリーのアロマで頭をすっきりさせてみるのも良いですね。
ローズマリーの香り成分シオネールには、血行を促進させる効果もあると言われています。
血行促進による低血圧の改善や新陳代謝・免疫力UP、手足の冷え緩和、便秘やガスによるお腹の張りなどの消化器系トラブルの改善に効果が期待できます。
寒い冬にはローズマリーのアロマやローズマリーティーを飲むことで、内側から体を温めて免疫力もアップさせていきましょう。
ローズマリーには、体内でできた活性酸素を抑え、細胞の老化を防止する抗酸化作用があるとされています。
これは、ロスマリン酸と呼ばれるポリフェノールの働きによるもので、アンチエイジング効果が期待できます。
ティータイムにはローズマリーティーを作って、ホッと一息つきながらのアンチエイジングはいかがでしょうか。
抗炎症作用やシワを改善してくれる効果を期待できる、ウルソール酸がローズマリーには含まれています。
その他にも、収れん作用という肌のターンオーバーを促進させる成分が含まれているため、肌の引き締めやキメを整える美肌効果があると言われています。
中でも「ローズマリー軟膏」は美肌の強い味方とされていて、最近では手作りをする人も増えています。
ローズマリーは頭皮ケアに使うこともできます。
血行促進、収れん作用、抗菌作用などから、フケや抜け毛を防ぎ、頭皮のベタつき改善にも役立つので、育毛や美髪効果が期待できます。
頭皮ケアに悩んでいる人は、髪の毛を洗う前にローズマリーの頭皮ケアオイルで地肌マッサージを試してみるのも良いかもしれません。
抗菌作用のあるローズマリーには消臭効果も期待できます。
料理ではよく肉や魚の臭み消しにも使われていますが、それだけではなく、身体に入ることで口臭予防にも良いでしょう。
また、ローズマリーはリースやスワッグにしてお部屋に飾れば、お洒落なだけでなくお部屋の消臭もしてくれますよ。
ローズマリーに期待できる効果に合わせて、ローズマリーの使い方も少しご紹介しました。
ここでは、先に取り上げた使い方以外でおすすめのローズマリー活用法を取り上げます。
美肌を目指すためにはティーを飲んだり、軟膏を使用したりするほかに、ローズマリー風呂もおすすめです。
ローズマリーを使用した市販の バスソルト などもありますが、ここで用意するのは生のローズマリー。
乾燥していない生のローズマリーを3~4本の束にして、ネットに包んでからお風呂に入れましょう。
ポイントは、浴槽にローズマリーを入れてからお湯を張ること。
そのときに、蛇口からお湯を入れるとローズマリーの香りがより一層引き立ってくれますよ。
自動湯沸し器の場合は、お風呂に入るときに、ローズマリーを少し揉んでから入ってみてくださいね。
王道のハーブティーからアロマバス、お肉料理の臭み消しにお部屋のインテリアまで、楽しみの尽きないハーブであるローズマリー。
「こんなに使い道があるのなら育ててみたい」という方もいるのではないでしょうか。
ローズマリーは比較的育てやすい植物で、地植えでも鉢植えでも育てることができます。
生え方は3種類あり、垂直に伸びていく立ち性、地面をはって伸びていくほふく性、その中間の半ほふく性があります。
鉢植えで育てる場合には、立ち性を選択しましょう。
日当たりがよく、土が乾燥しやすい場所へ置きましょう。
ローズマリーは湿気が苦手なので、風通しのよい場所がより良いです。
ローズマリーは暑さにも寒さにも強いですが、寒冷地に住んでいる方は購入前に耐寒性を確認してください。
ローズマリーは、湿気に弱いので、排水性のよい土を好みます。
水はけの良い土を選んであげましょう。
乾燥気味に育て、土の表面が乾いてきたら水を与えてあげましょう。
しかし、完全に水を切らしてしまうと、葉がぽろぽろと落ちて枯れてくるため注意が必要です。
ローズマリーは丈夫な木なので、ぐんぐん成長します。
枝が混み合ってきたら、思い切って枝ごと剪定しても大丈夫です。
そして、ローズマリーは過湿が苦手なので、梅雨や夏場は、風通しを良くするために剪定や蜘蛛の巣がつかないようにこまめケアしてあげましょう。
以上が基本的なローズマリーの育て方です。
原則ベランダやお庭で育てますが、どうしても室内という方は日当たりが良い窓辺で湿気がないような所に置いてくださいね。
これまでローズマリーの様々な効果や活用法について見てきました。
ローズマリーは本当に色々な面を持ち、楽しみが尽きないハーブですよね。
しかし、ローズマリーは効果が強く出やすいハーブなので、使用には注意が必要です。
ローズマリーティーの連日の飲用や、アロマの長時間の使用などはおすすめしません。
特に妊娠中及び授乳中の女性や高血圧の方は十分に注意をし、できれば使用を控えましょう。
料理に、リラックスタイムに、インテリアにと、多くの使い道があるローズマリー。
使用頻度には気を付けながら、あなたに合った楽しみ方でローズマリーのある暮らしを楽しんでみてください。
監修:株主会社rosytokyo CEO 高橋 万里菜(たかはし まりな)
日本ハーブセラピスト協会認定セラピスト。
幼少期からハーブに囲まれて過ごし、慶應義塾大学および、Stanford Universityにてデザインを学ぶ。
2018年には、一人ひとりに合わせてAIがハーブの調合を提案するサービス「herbox」をリリース。
自然のパワーで女性の体と心の感度を高め、美しく人生を花開かせるサポートを行うサービスをrosy tokyoで展開中。
趣味は世界中の心地良い場所へ旅することとワイン作り。
ワイナリーのあるニュージーランドでは羊を3匹飼っている。
現在は、東京と屋久島の二拠点で生活している。
最終更新日 : 2022/01/04
公開日 : 2018/12/10