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中世ヨーロッパの貴族から伝わる!手紙を守る「封蝋」の押し方やアレンジ方法を紹介






「封蝋(ふうろう)」という名前を聞いたことがない方もいると思います。

封蝋は「封」という文字の通り、手紙に封印をするために使われてきた蝋(ワックス)のことです。
中世ヨーロッパを描いた映画で、手紙を書き終わったところにワックスを溶かし、手紙にポンと封蝋を押すシーンを見たことがある方もいらっしゃるのではないでしょうか。

本記事ではその封蝋について、歴史や押し方・作り方を解説していきます。

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【目次】中世ヨーロッパの貴族から伝わる!手紙を守る「封蝋」の押し方やアレンジ方法を紹介

 

封蝋とは

封蝋を押すために必要なもの

ワックス(蝋)

シーリングスタンプ

グルーガン

クッキングシート

封蝋の押し方・作り方

ワックスを使う場合

グルーガンを使う場合

封蝋を押すときの注意点

1. やけどに注意

2. 熱に弱いものには直接封蝋を押さない

3. 芯付きワックスを溶かす時のススに注意

4. ワックスやグルーの付着に注意

封蝋の活用方法

1. 手紙に使う

2. デコレーションアイテムとして使う

3. キーホルダーやアクセサリーにアレンジする

さいごに

 

封蝋とは

 

手前にワックスサシェを置いた封蝋

 

封蝋は別名 「シーリングワックス」 とも呼ばれ、中世ヨーロッパで封筒に封を施すために使われてきたアイテムです。

 

当時の貴族たちは、手紙を書くと封筒のフタに封蝋を押し、使用人に渡して相手に届けさせていました。

そんな貴族たちの封蝋のスタンプには、差出人や家系を表すシンボルマークが使われていました。

 

そして封蝋には、1度封筒の封を開けると砕けてしまうという性質があります。

つまり、手紙に相手のシンボルマークが刻印された封蝋がついていることは、差出人や中の手紙が本物であることの証明になっていたそうです。

 

そのような歴史を持つ封蝋ですが、実は意外と簡単に押す・作ることができるのをご存じでしょうか。

手紙にポンと封蝋を押せば、見た目がとてもおしゃれで華やかになること間違いありません。

 

記事の後半では、あまり手紙を書かないけれど、封蝋に興味があるという方向けに、手紙以外の使用方法も紹介していきます。

ぜひアンティークでかわいい、封蝋の魅力を知ってください。

 

 

封蝋を押すために必要なもの

 

緑で囲んだ封蝋グッズ

 

それでは早速、封蝋を押す時に必要なものを用意していきましょう。

どのアイテムも通販のほか、大きめの文房具店や百均でも販売されていますよ。

 

ワックス(蝋)

 

まずは一番大切なもの、封蝋用のワックスを用意しましょう。

 

実は一口にワックスといっても、海外には多くのメーカーがあります。

そしてカラーバリエーションも豊富なので、どれを選べば良いか迷ってしまう方も多いと思います。

迷った時は、日本での取り扱いが多いメーカーである「エルバン」のものを選ぶと良いでしょう。

 

また、ワックスにはろうそくのように芯が付いている芯付きタイプ、芯がなくクレヨンのように見える芯なしタイプ、ビーズ状になっているビーズタイプの3種があります。

まずは芯なしタイプ、もしくはビーズタイプを使うことをおすすめします。

 

1. 芯付きタイプ

 

 

芯に火を灯すだけで使える、とても手軽なワックスです。

手軽な反面、ススが発生しやすいためキレイに押すためにはややコツがいります。

 

2. 芯なしタイプ

 

 

ライターやキャンドルで直接あぶる、もしくはスプーンで温めて使う芯なしのワックスです。

溶かす手間はありますが、ススが発生しにくいことから封蝋初心者におすすめです。

 

3. ビーズタイプ

 

 

スプーンを使って溶かす、ビーズ状になっているワックスです。

必要な分だけ量って使えるため、使いやすい反面やや割高という難点があります。

 

シーリングスタンプ

 

シーリングスタンプ2本とワックス2本

 

次に必要なのが、ワックスに刻印を押すためのシーリングスタンプです。

 

シーリングスタンプもワックスと同じく、非常に多くの種類が販売されています。

刻印のデザインにはイニシャルや紋章、動物や植物などさまざまなものがあしらわれています。

 

ぜひ自分の好みに合う、素敵なデザインを探してみてください。

 

グルーガン

 

 

ワックスを使った封蝋は面倒だ…と感じる方におすすめしたいのが、グルーガンを使った封蝋です。

グルーガンは電源を入れるだけですぐに使えるため、手軽に封蝋を楽しむことができますよ。

 

また、伝統的な封蝋のワックスは、固くてもろいという性質があります。

そのため、ワックスを使った封蝋で手紙を送ると、相手に届くまでに割れてしまう可能性があります。

 

しかし、グルーはとても丈夫でコシがあるため、簡単には割れません。

手紙に封蝋を使う時は、グルーを使うことをおすすめします。

 

グルーは丈夫なこと以外にも量の調整がしやすい、ススが混じらない、火を使わないといったメリットもあります。

 

クッキングシート

 

 

封蝋を押す時は、作業台にクッキングシートを敷いておくことをおすすめします。

 

なぜなら、ワックスやグルーはクッキングシートにはくっつかないからです。

クッキングシートを敷いておくだけで、後片付けが格段に楽になりますよ。

 

また、クッキングシートに垂れた・垂らしたワックスは再利用することができます。

この性質を利用して、スタンプを押す練習をするのも良いですね。

 

 

封蝋の押し方・作り方

 

狼とWの刻印があるシーリングワックス

 

道具が揃ったところで、早速封蝋の押し方・作り方を見ていきましょう。

ワックスを使う場合と、グルーガンを使う場合の2パターンに分けて説明していきます。

 

ワックスを使う場合

 

まずは伝統的な、ワックスを使った封蝋の押し方を説明します。

 

<用意するもの>

 

  • ワックス
  • シーリングスタンプ
  • キャンドル
  • ライター
  • スプーン
  • クッキングシート
  • 保冷剤(もしくは油と綿棒)

 

1. まずはワックスを溶かします。

 

ワックスの溶かし方は下記のように様々な方法がありますが、その中でもやりやすい方法で大丈夫です。

 

  • 直接キャンドルやライターの火であぶる
  • 削ったワックスをスプーンに乗せてあぶる
  • 火であぶったスプーンにワックスを押しつける

 

なお、今回はスプーンを火であぶり、ワックスを押しつけて溶かしています。

 

ワックスを溶かす図

 

2. ワックスが溶けたら、封蝋を押したい場所にワックスを垂らします。

 

10円玉くらいのサイズを目安にすると良いでしょう。

 

ワックスを垂らした図

 

3. ワックスが固まらないうちに、あらかじめ保冷材で冷やしておいたスタンプを垂直に押します。

 

この時スタンプに水滴が付いている場合は、拭き取ってから押しましょう。

 

スタンプをワックスに押す図

 

4. ワックスが固まるまで10〜30秒ほど待ち、スタンプを外せば完成です。

 

スタンプを押し、外した図

 

今回は封蝋を直接手紙に押さず、クッキングシートの上で作っています。

冷えて固まったワックスは、簡単にクッキングシートから剥がすことができますよ。

 

グルーガンを使う場合

 

次にグルーガンを使った、封蝋の押し方を紹介します。

 

<用意するもの>

 

  • グルーガン
  • グルースティック
  • シーリングスタンプ
  • クッキングシート
  • 保冷剤(もしくは油と綿棒)

 

1. グルーガンに好みのグルースティックをセットし、グルーガンを温めます。

 

2. グルーガンが温まってトリガーが引ける状態になったら、封蝋を押したい場所にグルーをなるべく丸くなるように垂らします。

 

グルーを出した図

 

3. グルーが固まらないうちに、保冷剤であらかじめ冷やしておいたスタンプを垂直に押します。

 

スタンプする面に水滴が付いている場合は、拭き取ってから押しましょう。

 

グルーにスタンプを押す図

 

4. グルーが固まるまで10~30秒待ち、スタンプを外したら完成です。

 

グルーからスタンプを外した図

 

 

封蝋を押すときの注意点

 

パープルの封蝋と手紙

 

可愛くて楽しい封蝋ですが、押すときにはいくつか気を付けて欲しいことがあります。

この項目では、封蝋を押す時の注意点を説明していきます。

 

1. やけどに注意

 

封蝋は高温になる作業が多いため、やけどに注意してください。

 

封蝋を押すときはライターやキャンドル、グルーガンのいずれかを使うことになります。

また、溶けたワックスは非常に高温な上、指などに落ちてしまうとまとわりついてなかなか取れません。

 

なにかと高熱になる作業が多いため、封蝋を押す時は常にやけどに注意してください。

ワックスを溶かす時にライターを使う場合は、なるべく先が長いものを使うと良いでしょう。

 

2. 熱に弱いものには直接封蝋を押さない

 

1でも説明しましたが、溶けたワックスは非常に高温です。

そのため、封蝋を押す時は、熱に弱いものに直接押さないように注意してください。

 

レシートなどの感熱紙は熱がかかると真っ黒になってしまいますし、紙が薄いと熱でよれてしまう可能性があります。

熱に弱いもの、熱に弱い可能性があるものに対して封蝋を押す時は、あらかじめクッキングシートの上で封蝋を作り、別途接着剤で貼り付けると良いでしょう。

 

なお、封蝋はのりやセロテープではきちんと接着できないため、接着する時は強力な接着剤や両面テープを使ってください。

 

3. 芯付きワックスを溶かす時のススに注意

 

ワックスの項目でも説明しましたが、芯付きタイプのワックスを溶かすとススが発生することがあります。

 

ススは一度発生してしまうと、なかなか取り除けません。

その上ワックスの中に混じると、黒く濁ってせっかくのワックスの色がくすんでしまいます。

 

残念ながらススが発生してしまった場合は、ススをワックス全体に混ぜ込んでしまいましょう。

ススがマーブル状になって、逆に味がある仕上がりになってくれるかもしれません。

 

4. ワックスやグルーの付着に注意

 

スタンプは何度も使っていると、ワックスやグルーがつきやすくなってしまいます。

 

ワックスやグルーが付着しないように、封蝋を押す前にはスタンプを冷やしておきましょう。

あるいは綿棒やティッシュを使い、スタンプに薄く油を塗っておくのも良い方法です。

 

スタンプにワックスやグルーが付着して取れなくなってしまった時は、スタンプをお湯や火で温めて歯ブラシやつまようじなどで掻き出してください。

 

 

封蝋の活用方法

 

シーリングワックスと青いキャンドル

 

封蝋に興味はあっても、手紙は滅多に書かないからなかなか手が出せない…という方も多いのではないでしょうか。

ここからは、そんな方でも封蝋が楽しめる、手紙に使うだけではない封蝋の活用方法も紹介していきます。

 

1. 手紙に使う

 

封蝋を手紙に押した図

 

まず紹介するのが、封蝋の最もスタンダードな使い方です。

封蝋を結婚式の招待状やお礼状などに添えると、ぐっと華やかな印象になりますよ。

 

封蝋を手紙に使う時は、なるべく頑丈なワックスかグルーを使いましょう。

ワックスは郵送している間に割れてしまう可能性があるため、できればグルーを使うことをおすすめします。

 

封蝋を手紙に使う時は、あらかじめのりやテープできちんと封をしておいてください。

封をしないと郵送している間に封蝋が割れたりはがれたりして、大切な中身や手紙が行方不明になってしまう可能性があります。

 

2. デコレーションアイテムとして使う

 

封蝋デコレーション

 

次に紹介するのは封蝋をデコレーション用のアイテムとして使う方法です。

封蝋はどんなものに添えても、ぐっと印象をアップしてくれますよ。

 

プレゼントや小物、ノートなどどんなものに添えるかはあなた次第。

あらかじめ作っておいた封蝋であれば、どんな形状のものにもつけられますよ。

 

3. キーホルダーやアクセサリーにアレンジする

 

封蝋キーホルダー2つ

 

3つ目に紹介するのは、封蝋をキーホルダーやアクセサリーにアレンジする方法です。

 

やり方は簡単、封蝋のワックスやグルーがまだ熱いうちにヒートンを刺して固めるだけです。

ヒートンにストラップやピアスのパーツを付ければ、簡単なキーホルダーやアクセサリーになりますよ。

 

頑丈にしたい時はワックスやグルーではなく、樹脂粘土やオーブン粘土を使っても良いでしょう。

 

 

さいごに

 

封蝋をたくさん集めた図

 

もともとは手紙の封をするために使われてきた封蝋ですが、アレンジ次第で様々な用途に使えることが伝わったでしょうか。

 

封蝋を押すのは少しコツが必要なので、慣れるまでは何度か失敗してしまうかもしれません。

ただ、一度コツを掴んでしまえば、簡単におしゃれなワンポイントアイテムを量産することができてとても便利ですよ。

 

百均でも道具を揃えることができるので、「面白そう!」と思った方はぜひ挑戦してみてください。


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