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ミニマリストとは、「最小限」という意味を表す「minimal(ミニマル)」から派生した造語です。
持っている物をできるだけ減らして、必要最小限のものだけで暮らしている人を「ミニマリスト」と呼んでいます。
必要最小限というのは人ぞれぞれではありますが、自分にとって本当に必要な物だけを持つことを最優先した考え方をしています。
自分にとって本当に必要な・大切な物だけで暮らすことの方が豊かさを感じることから、ミニマリストという言葉は広まりました。
大量生産や大量消費が当たり前となりつつある現代の社会だからこそ誕生した、新しいライフスタイルです。
ミニマリストという言葉の歴史は2010年頃にまで遡ります。
2010年頃に「必要最低限のものだけを持って暮らす人」として、海外で密かに「ミニマリスト」と呼ばれる人たちが増え始めたことが始まりと言われています。
日本に「ミニマリスト」という言葉が渡ってきたのは、それから約1年後の2011年頃です。
しかし、2011年に日本で「ミニマリストとは?」と検索され始めたものの、2014年頃まではなんとなく名前があがる程度でした。
そこから突然SNSで検索数がうなぎ上りになり、ミニマリストが爆発的に増殖し始めたのが2015年頃。
ミニマリストという言葉が誕生してから、5年の歳月を経て日本でも認知されていきました。
ここからは、あなた自身が「ミニマリスト」になるためにはどうすればいいかという視点で「ミニマリスト」についてご紹介します。
ミニマリストが生活の上で大切にしなければならない考え方は「物を徹底に排除する」ことではありません。
一番大切にしてほしいことは「少ないもので豊かに暮らす」ということです。
ただがむしゃらに物を排除していっても、生活が豊かでなければ意味がありません。
ミニマリストにはそれぞれに自分の決めごとがあり、それぞれに必要な物だけを厳選して所有し、生活しています。
そう考えると「断捨離」とも少し違うということがイメージできるのではないでしょうか。
「断捨離」は掃除すること、片づけることが最終目的ですが、ミニマリストには「豊かな生活」がなくてはならないのです。
あなたにとってのミニマリストな「豊かな生活」を、イメージすることから始めてみましょう。
ミニマリストへの道の第一関門は「モノを手放す」ことから始まります。
しかし、やみくもに目についたものをポイポイ捨てていくことはお勧めしません。
そこで、まず最初にやるべきことは「何をどれだけ持っているか」を把握することです。
物の数がなんとなくでもいいので把握できたら、「明らかにゴミ」だと思われるものから処分していきましょう。
穴が開きかけている靴下や、ゆるゆるになったタイツ、賞味期限が切れた食品や調味料。
数多の場所へ共にでかけたバッグや、いつか使うかもと大量に溜まっているポケットティッシュに試供品の数々。
この辺りは、有無を言わせずゴミとして処分しやすいので、ここから手を付けていきましょう。
無駄なものを捨てる習慣が身に付いていくことで、ミニマリストへの道が近付いてきます。
ミニマリストの本質となる「少ないもので豊かな暮らし」を目指すためには、同じ用途のものはいくつも必要ありません。
ハサミや耳かき、爪切り、ボールペンなど、気が付けば複数持っていることがありますよね。
しかもいくつも持っていても、結局は使い勝手の良いものだけがヘビロテされていたり。
最初は残り1本をチョイスするのは難しいかもしれませんので、「まずは1つ捨てる」ところから始めてみてもいいかもしれません。
便利かもと思って買った雑貨などの日用品、何年も前に買ったニット。
クローゼットの奥に仕舞い込まれているものは、恐らく今後も使用することはないかもしれません。
これらのものを捨てていくだけで、新たなスペースが確保されます。
少し物が減ってきたら、1年着なかった・使わなかったものに着手するといいでしょう。
ただし、防災目的にストックしている日用雑貨や消耗衛生品・食料やシーズンごとに必ず着るアウターなどは、このルールには当てはめず、よく考えてから処分するようにしてください。
片づけをするときの基本は「いるもの」「いらないもの」「未定」のようにまずは3つに物を分類すると捗ります。
ある程度「未定」が溜まってきたら、今度は「未定」に入れられたものの分別を始めましょう。
その中に入っている物は、あなた自身が本当に欲しいと思って買った物なのか。
誰かの声や、人から見られることを意識して持ち続けている物ではないか。
何かに使うかもと置いてあるけど、本当に使うのか。
一つずつを手に取ってこれらを問いかけてみてください。
それでもどうしても捨てられないのであれば、「なぜ捨てられない」のかを考えてみるといいでしょう。
捨てられないものの対処法として、写真に撮って残しておく方法もあります。
物は手元から無くなりますが、思い出は写真の中に残すことができます。
この方法は、ミニマリストの方々もよく使われています。
お子さんの学校で作った作品や、小さいころに着ていた洋服や靴など、思い出として写真に収めておくのも一つの手です。
物を手放すコツは他にもたくさんあります。
例えば、そのものに対して熱く語ることができなければ処分するとか、お店で買えるものは捨てる、それがあることで他に必要なものが増えるなら大本から処分するなど。
しかし、最初から張り切りすぎるとどこかにしわ寄せが出てしまいます。
ミニマリストとしての豊かな生活を目指すためには、よく考え何が必要か必要でないかを見極める時間も大切です。
焦らず、まずは明らかなゴミから処分していき、物を減らしながら自分らしいミニマリストな生活を模索してみてください。
ミニマリストと一言で言っても、どれぐらいのものをキープしているかは人それぞれです。
そこで、有名な「ミニマリスト」と呼ばれる方が、ミニマリストとしての生活をキープするためにどのような持ち物を所持しているか見てみましょう。
「ミニマリスト」の代表格といっても過言ではないミニマリストしぶさんという男性をご存知でしょうか。
ミニマリストという生活に魅了され、2018年には「株式会社ミニマリスト」を設立したほどのミニマリストです。
そんなミニマリストしぶさんが生活するために持っているアイテムは「108個」と ブログ の中で紹介されています。
リビングにあるのは、寝るためのマットレスとタオルケット、そして折り畳み式の簡易的なデスク&チェアセット。
窓にはカーテンはなく、寝るための枕もありません。
部屋にある家電は、備え付けのエアコンに、ハンディタイプのコードレス掃除機、自動お掃除ロボットとヘアドライヤーの4つだけ。
アレルギー体質なので、掃除には気を使われているようで、吸引力抜群の掃除機と、お掃除ロボットを駆使しています。
ラグもなく、カーテンもなく、大きな家電や家具もないため、掃除がしやすい上に、アレルゲンを最小限に抑えられます。
調理器具と食器は合わせて10個。
IHヒーターとフライパンと炊飯器、あとは最低限の1人分の食器だけ。
包丁やまな板、鍋なども持っていないので、片づける手間が省けて時間短縮にも繋がるでしょう。
デジタルの部分では意外なことにタブレットや書籍専用のタブレット、デジカメは持っていないそうです。
これらすべてはスマホの機能が高性能になったため、必要ではないと判断されたとのこと。
また、固定のネット通信の契約をしておらず、コンパクトなWi-Fiルーターで事足りているそうです。
衣類は、洋服に肌着、バッグや靴など合せて35個に収められているのは、男性だからできる技というわけでもありません。
女性のミニマリストの方でも日常のコーディネートをパターン化し、「制服化」させることでこれぐらいの数字を保っています。
私服の制服化を行うためには、持っている物だけでオールシーズンを着まわすコーディネートを考える必要があります。
学校に通っていたころの制服を思い出してみてください。
白シャツに、グレーや紺・黒などのボトム、靴下、靴。
これに季節に応じたアウターを着用するのが一般的ですよね。
これらのアイテムでミニマリストとして私服化を成功させるには、「シンプル」さの追及を行えば完ぺきです。
ミニマリストには「同じものを複数持たない」という考え方が最初に出てきますが、制服化を図るためにはこの禁じ手を一旦忘れることも大切です。
トップスの要となる「白シャツ」は、思い切って3枚ほど同じものを購入しても良いでしょう。
ボトムやアウターを変えるだけでガラリと変化しますし、同じものが常にスタンバイしてあればコーディネートに悩む時間や手間が省かれます。
私服の制服化というのは、物を減らすことでスペースを確保することだけが目的ではありません。
「今日何着よう」と悩んだり「このコーディネートはおかしくないか?」と考える時間すら省いてくれます。
つまり、時間や悩むという行為からも解放されるのです。
バスタオルをやめる。
シャンプーやコンディショナー、ボディソープをやめる。
これらのアイテムはなんとなく「あるのが当たり前」として生活していますよね。
しかし、昨今の綺麗にしすぎる風潮はアレルギーの原因になったり皮膚の病気に繋がるケースも時にはあります。
清潔であれば問題ないのであれば、お湯で髪を洗うだけの「湯シャン」や、手で体を優しくこすってお湯で汚れを洗い流すだけでも十分です。
バスタオルは、髪の多い方や長い方はあるほうが便利な場合もありますが、ハンドタオルでも代用できます。
ハンドタオルやスポーツタオルにするだけでも、洗う・乾かす手間が短縮できますし、新たなスペースも生まれます。
いつも当たり前に使っているものが、本当に必要な物かどうかを考えることがミニマリストにとっては大切なことです。
お風呂から上がったらバスタオルで体を拭くのが当たり前と考えず、自分自身ではどうなのかを考えることからスタートすればいいでしょう。
女性の場合は化粧水や保湿剤など、体の部分ごとに違うものを使うケースもありますが、全身に使えるものにすると手間が減ってスペースも増えます。
いつも何気なく使っているものについて、一瞬考えてみること、本当に必要かを疑うことがミニマリストになる近道かもしれません。
ここまででミニマリストになるための考え方や、持ち物についての話をしてきました。
最後に、ただの片づけ(断捨離)から「ミニマリスト」になるために実践して頂きたいことをまとめます。
誰か人が来た時のためにと食器やお布団、スリッパやタオルなどを用意していませんか?
家に人を招いて食事をすることが頻繁なのではなければ、来客用のアイテムを用意しておくことはありません。
せいぜい「紙コップ」や「割りばし」があればクリアできますし、外食にしても構いません。
買って来たお惣菜や、デリバリーでも問題ないですよね。
お布団もレンタルすることができるので、わざわざ来客用のものに自分のスペースを占領させる必要はありません。
常に「これは必要か?」と問い続けることがミニマリストが実践していることです。
家族構成や生活環境によって異なりますが、コインランドリーで洗濯が済むなら洗濯機はいりません。
洗濯を干すためのハンガーを別に用意せず、乾いたらそのままクローゼットに掛けておけば、畳む手間も時間も省けます。
たまにしか印刷をしないのであれば、プリンターを置いておくよりもコンビニでプリントアウトした方が便利な時もあります。
このように、代用できるものを探していくのもミニマリストの楽しみの一つです。
当たり前という固定概念を打ち破ってこそミニマリストというのかもしれません。
お店で思わず手に取ってときめいたアイテム。
もし「本当に必要かな?」と悩んだならそれは必要ではないのかもしれません。
何にも代えがたいアイテムに出会ったと感じたら、それはあなたにとって必要なものです。
何かを購入した際は「1つ増えたら1つ捨てる」という感覚を持っておくのも大切です。
必ずこれを実践しないといけないわけではありませんが、これを頭の片隅に置いておくだけで衝動買いもかなり減ることでしょう。
SNSやメディアでよく耳にする「ミニマリスト」とはどのようなものか。
ミニマリストの生活は、持ち物は、どうしたらミニマリストになれるのかについてご紹介しました。
ミニマリストとは物を持たないのではなく、時間やスペースの無駄を省き、ストレスを軽減させることを目指しています。
それは結果、豊かな暮らしにも繋がるのです。
あなたにとって、豊かな暮らしとは何か。
もしかしたら「ミニマリスト」な生活も、悪くないかもしれませんね。
公開日 : 2019/01/10